メニュー
yu-to
管理者
本ブログを運営しているyu-toと申します。

高校数学の解説や公務員試験問題の解説、データサイエンスについての記事を書いていきます!

「データサイエンス×教育」に興味があり、日々勉学に励んでいます。

少しでも役に立つ情報の発信をしていきますのでぜひ読んでください。

また、同志からのお声がけはとても励みになります。ぜひ、コメントやメール、SNS等でご連絡ください!
カテゴリー
統計学初学者サポートこちらをクリック

【図形の性質】方べきの定理

方べきの定理

\(PA\times PB=PC\times PD\)

\(PA\times PB=PC\times PD\)

\(PA\times PB=PC^2\)

目次

データアナリストへの道

少し数字に強い理系大学卒から駆け出しデータアナリストになるまでに、実際に読んだ50冊以上の本から厳選して、基本的な理論から実践的スキルまでを身につけられるようにデータ分析初学者向けにまとめました。>>記事を読む

方べきの定理タイプ1とその証明

方べきの定理タイプ1

円周上に点 \(A\), \(B\), \(C\), \(D\) がある。\(AB\) と \(CD\) が円の内部の点 \(P\) で交わるとき、

 \(PA\times PB=PC\times PD\)

方べきの定理タイプ1の証明

円周角の定理より、

 \(\angle{PAC}=\angle{PDB}\)

 \(\angle{PCA}=\angle{PBD}\)

よって、\(2\) 組の角がそれぞれ等しいので、三角形 \(PAC\) と \(PDB\) は相似。

したがって、\(PA:PD=PC:PB\)

 \(PA\times PB=PC\times PD\)

となり、方べきの定理が成立する。

方べきの定理タイプ2とその証明

方べきの定理タイプ2

円周上に点 \(A\), \(B\), \(C\), \(D\) がある。\(AB\) と \(CD\) が円の外部の点 \(P\) で交わるとき、

 \(PA\times PB=PC\times PD\)

方べきの定理タイプ2の証明

円に内接する四角形の性質より

 \(\angle{PAC}=\angle{PDB}\)

 \(\angle{PCA}=\angle{PBD}\)

よって、\(2\) 組の角がそれぞれ等しいので、三角形 \(PAC\) と \(PDB\) は相似。

したがって、\(PA:PD=PC:PB\)

 \(PA\times PB=PC\times PD\)

となり、方べきの定理が成立する。

方べきの定理タイプ3とその証明

方べきの定理タイプ3

円周上に点 \(A\), \(B\), \(C\) がある。直線 \(AB\) と \(C\) における接線が \(P\) で交わるとき、

 \(PA\times PB=PC^{2}\)

方べきの定理タイプ3の証明

接弦定理より、

 \(\angle{PCA}=\angle{PBC}\)

また、\(\angle{P}\) は共通。

よって、\(2\) 組の角がそれぞれ等しいので、三角形 \(PAC\) と \(PCB\) は相似。

したがって、 \(PA:PC=PC:PB\)

 \(PA\times PB=PC\times PC\)

となり、方べきの定理が成立する。

方べきの定理の覚え方

\(PA\times PB=PC\times PD\)

\(PA\times PB=PC\times PD\)

\(PA\times PB=PC^2\)

この \(3\)つ の公式、似ていると感じる人もいるでしょう。

証明をするにあたって、三角形の相似を使用しましたが、そのために使用した道具は「円周角の定理」「内接四角形の性質」「接弦定理」と異なりました。

しかし、座標を用いることで3タイプを同時に証明することができます。

座標を用いた方べきの定理の証明

(方針)

円 \(C\) :\(x^2+y^2=r^2\), 点 \(P(p\), \(9)\) とします。点 \(P\) を通る直線 \(l\) は傾き \(k\) を用いて、\(y=k(x-p)\) と書け、このとき \(l\) と \(C\) の交点を \(A\), \(B\) をおきます(交点が \(1\) つのときは \(A=B\) 。

\(PA\times PB\) が \(k\) によらないことを示せば良いです。\(k\) による場合、もう \(1\) 本引いたときの \(PC\times PD\) の値が変わり、\(PA\times PB=PC\times PD\) となりません。

(証明)

\(l\) と \(C\) の方程式から \(y\) を消去すると、

 \(x^2(1+k^2)-2k^2px+k^2p^2-r^2=0\)

\(A\), \(B\) の \(x\) 座標を \(\alpha\), \(\beta\) とおくと、

解と係数の関係より

 \(\alpha+\beta=\displaystyle\frac{2k^2p}{1+k^2}\)

 \(\alpha\beta=\displaystyle\frac{k^2p^2-r^2}{a+k^2}\)

また、上図のように \(l\) と \(x\) 軸がなす角を \(\theta\) とおくと、

 \(PA=\displaystyle\frac{|p-\alpha|}{\cos\theta}\)

 \(PB=\displaystyle\frac{|p-\beta|}{\cos\theta}\)

より、

 \(PA\times PB\)

\(=\displaystyle\frac{|(p-\alpha)(p-\beta)|}{cos^2\theta}\)

\(=(1+tan^2\theta)|p^2-(\alpha+\beta)p+\alpha\beta|\)

\(=(1+k^2)|p^2-\displaystyle\frac{2k^2p^2}{1+k^2}+\frac{k^2p^2-r^2}{a+k^2}|\)

\(=|p^2-r^2|\)

となり傾き \(k\) によらない。

方べきの定理の問題

図で \(x\) の値を求めよ。

(1)

(2)

(解説)

(1) 方べきの定理タイプ 2 より

 \(5\times (5+x)=6 \times (6+3)\)
 \(25+5x=54\)
 \(5x=29\)
 \(x=\displaystyle\frac{29}{5}\)

(2) 方べきの定理タイプ 1 より

 \(6\times 5=4\times x\)
 \(30=4x\)
 \(x=\displaystyle\frac{15}{2}\)

おわりに

さいごまで読んでいただきありがとうございました!

このブログは統計学を学びたい学生/社会人向けに記事を書いています。

【最新】こちらの記事がおすすめ!

>>

  • URLをコピーしました!
目次