平方根と式の値

今回は平方根が含まれた式の値の問題を扱っていきます。式の値と言っても、問題のパターンはたくさんあるのですが、今回は以下の二つの特徴をもった問題を扱います。
① 代入する値が複雑になっているもの
② 代入する値の中に文字が含まれているもの
②は例えば、 「
では、実際に見ていきましょう。
平方根と式の値(問題)
次の式の値を求めなさい。
(
(
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答案の例
(
よって、
(
解説
(
代入する値(今回であれば
式の値を求める問題で、代入する値が
これも、基本対称式を使う合図の一つです。
さて、今回の場合で基本対称式を考えると、まず
ここで、分母のルートを外すため、前半は
分母にかけるものは分子にもかけないと値が変わってしまうので、つまり、
次に
これにより、あとはもとの式を
よって、
<
基本的に、上の例でみれば、
つまり、
となるわけです。
変形の仕方としてよく出てくる「 \(x^2+y^2=(x+y)^2-2xy」は、
最初は難しく感じるかもしれませんが、この変形を頭に入れておくだけで、多くの問題に対応できるでしょう。
(
今回は対称式の形ではないので、純粋に代入して解くのですが、(
とりあえず代入すると、以下のようになるはずです。
まずは
さて、ここからですが、ルートの中の数に着目します。
一般的に、例えば
「実数の範囲では、ルートの値は正の数でなければならない」
上記の例では、
のようになり、ルートの値(左辺)とマイナスの値(右辺)が等しくなってしまうため、この変形は間違っているという結果になります。
つまり、ルートの値を正の数にするためには、ルートの中も正の数にしなければならないのです。
つまり、ルートの中身が
〈ルートの中身が正の数〉
〈ルートの中身が負の数〉
ここで、今回の問題を考えてみましょう。
となるわけです。
あとは、これらの和を考え、
おわりに
さいごまで読んでいただきありがとうございました!
『統計の扉』で書いている記事
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私自身、数学が得意になれたのはただ運が良かったんだと思っています。たまたま親が通塾させることに積極的だったり、友達が入るって理由でそろばんに入れたり、他の科目が壊滅的だったおかげで数学が(相対的に)得意だと勘違いできたり。
”たまたま”得意になれたこの恩を、今数学の学習に困っている人に還元できたらなと思っています。お金は取りません。できる限り(何百人から連絡が来たら難しいかもですが…)真摯に向き合おうと思っていますのでオアシスだと思ってご連絡ください。