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【式と証明】『等式の証明』比例式を扱う等式の証明

目次

データアナリストへの道

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比例式が条件になっている等式の証明

今回は等式の証明の中で、比例式が条件として設定されている問題を紹介します!

比例式とは、 \(a:b=c:d\) のように、比がイコールでつながれている式を指します。

また、 \(a:b\) について、 \(\displaystyle \frac{a}{b}\)のように表した値のことを比の値と言いますが、比の値が等しい式が条件式に設定されている問題が、今回紹介するものです。

つまり、 \(\displaystyle \frac{a}{b}=\displaystyle \frac{c}{d}\) のような式のことです。

では、実際に問題を一緒に見ていきましょう。

比例式が条件になっている等式の証明(問題)

\(\displaystyle \frac{a}{b}=\displaystyle \frac{c}{d}\) のとき、次の等式を証明しなさい。

\(\displaystyle \frac{a^2+c^2}{a^2-c^2}=\displaystyle \frac{ab+cd}{ab-cd}\)

答案の例

\(\displaystyle \frac{a}{b}=\displaystyle \frac{c}{d}=k\) とおくと、\(a=bk\) 、\(c=dk\)となる。

よって、左辺の計算は、
 \(\displaystyle \frac{a^2+c^2}{a^2-c^2}=\displaystyle \frac{b^2k^2+d^2k^2}{b^2k^2-d^2k^2}\)

  \(=\displaystyle \frac{(b^2+d^2)k^2}{(b^2-d^2)k^2}\)

  \(=\displaystyle \frac{b^2+d^2}{b^2-d^2}\)

また、右辺の計算は、
 \(\displaystyle \frac{ab+cd}{ab-cd}=\displaystyle \frac{b^2k^2+d^2k^2}{b^2k^2-d^2k^2}\)

  \(=\displaystyle \frac{(b^2+d^2)k^2}{(b^2-d^2)k^2}\)

  \(=\displaystyle \frac{b^2+d^2}{b^2-d^2}\)

したがって、 \(\displaystyle \frac{a^2+c^2}{a^2-c^2}=\displaystyle \frac{ab+cd}{ab-cd}\)

解説

この手の問題は、例えば \(\displaystyle \frac{a}{b}=\displaystyle \frac{c}{d}\) であれば、\(a=\displaystyle \frac{bc}{d}\) のようにして、\(a\) に代入するという方法がとれます。

しかしそれでは、条件式も示すべき等式も、分数が含まれてしまうため、計算が複雑になってしまいます。

そこで、 \(\displaystyle \frac{a}{b}\) も \(\displaystyle \frac{c}{d}\) もイコールでつながれている(何かしらの同じ値をとっている)のであれば、これらを例えば \(k\) という値になるとして、考えてみるのです。

つまり、\(\displaystyle \frac{a}{b}=k\)、 \(\displaystyle \frac{c}{d}=k\) ということです。

一般的に、分母は \(0\) ではないということが明記されていますが、このような問題では、書かれていなくても分母は \(0\) ではないとします。さらに、 \(k\) に関しても、 \(0\) ではないものとして、扱っていきます。

文字が増えることで、さらに解きにくくなったように錯覚しますが、この方法のメリットは、代入する条件式が分数にならないので、\(a=\displaystyle \frac{bc}{d}\) を代入することに比べると、計算が楽になっているということです。

これらの式は、変形すると、
\(a=bk\)、 \(c=dk\)
となり、\(\displaystyle \frac{a^2+c^2}{a^2-c^2}=\displaystyle \frac{ab+cd}{ab-cd}\)に代入すると、 \(a\) と \(c\) が削除できます。

実際に代入してみると、左辺の計算は、
 \(\displaystyle \frac{a^2+c^2}{a^2-c^2}=\displaystyle \frac{b^2k^2+d^2k^2}{b^2k^2-d^2k^2}\)

  \(=\displaystyle \frac{(b^2+d^2)k^2}{(b^2-d^2)k^2}\)

  \(=\displaystyle \frac{b^2+d^2}{b^2-d^2}\)

同様に、右辺の計算も行うと、
 \(\displaystyle \frac{ab+cd}{ab-cd}=\displaystyle \frac{b^2k^2+d^2k^2}{b^2k^2-d^2k^2}\)

  \(=\displaystyle \frac{(b^2+d^2)k^2}{(b^2-d^2)k^2}\)

  \(=\displaystyle \frac{b^2+d^2}{b^2-d^2}\)

これにより、左辺と右辺が等しくなったので、もとの等式は証明できたということになります。

おわりに

さいごまで読んでいただきありがとうございました!

このブログは統計学を学びたい学生/社会人向けに記事を書いています。

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