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【極限】関数の極限

目次

データアナリストへの道

少し数字に強い理系大学卒から駆け出しデータアナリストになるまでに、実際に読んだ50冊以上の本から厳選して、基本的な理論から実践的スキルまでを身につけられるようにデータ分析初学者向けにまとめました。>>記事を読む

関数の極限

関数の極限

\(1\) つの有限な値に収束 \(\cdots\) 極限値がある 極限がある

\(\infty\) に発散 \(\cdots\) 極限値はない 極限がある
\(-\infty\) に発散 \(\cdots\) 極限値はない 極限がある
極限はない \(\cdots\) 極限がない

極限とは、「限りなく◯◯に近づく」という意味で、極限値とは、「近づいた結果得られる解」を指します!

関数の極限の性質

\(\displaystyle\lim_{x\to a} f(x)=\alpha\), \(\displaystyle\lim_{x\to a} g(x)=\beta\) (\(\alpha\), \(\beta\) が有限な値) のとき

① \(\displaystyle\lim_{x\to a} \{kf(x)+lg(x)\} =k\alpha+l\beta\) ただし \(k\), \(l\) は定数

② 積 \(\displaystyle\lim_{x\to a} f(x)g(x)=\alpha\beta\)

③ 商 \(\displaystyle\lim_{x\to a}\frac{f(x)}{g(x)}=\frac{\alpha}{\beta}\) ただし \(\beta\neq 0\)

極限が掛け算もしくは割り算されていれば、極限値も掛け算もしくは割り算されているので直感的にわかりやすいですね!

関数の片側からの極限

右側極限 \(\displaystyle\lim_{x\to a+0} f(x)\) \(x>a\) で、\(x\longrightarrow\alpha\) のときの \(f(x)\) の極限

左側極限 \(\displaystyle\lim_{x\to a-0} f(x)\) \(x<a\) で、\(x\longrightarrow\alpha\) のときの \(f(x)\) の極限

\(\displaystyle\lim_{x\to a+0} f(x)=\lim_{x\to a-0} f(x)=\alpha \longleftrightarrow\lim_{x\to a}=\alpha\)

指数関数、対数関数の極限

① 指数関数 \(y=a^x\) について

 \(a>1\) のとき \(\displaystyle\lim_{x\to\infty} a^x=\infty\), \(\displaystyle\lim_{x\to -\infty} a^x=0\)

 \(0<a<1\) のとき \(\displaystyle\lim_{x\to\infty} a^x=0\), \(\displaystyle\lim_{x\to -\infty} a^x=\infty\)

② 対数関数 \(y=\log_a x\) について

 \(a>1\) のとき \(\displaystyle\lim_{x\to \infty} \log_a x=\infty\), \(\displaystyle\lim_{x\to +0} \log_a x=-\infty\)

 \(0<a<1\) のとき \(\displaystyle\lim_{x\to \infty} \log_a x=-\infty\), \(\displaystyle\lim_{x\to +0} \log_a x=\infty\)

関数の極限値の大小関係

① \(\displaystyle\lim_{x\to a} f(x)=\alpha\), \(\displaystyle\lim_{x\to a} g(x)=\beta\) とする。

 (A) \(x\) が \(a\) に近いとき、常に \(f(x)\leq g(x)\) ならば \(\alpha\leq\beta\)

 (B) \(x\) が \(a\) に近いとき、常に \(f(x)\leq h(x)\leq g(x)\) かつ \(\alpha=\beta\) のとき

  \(\displaystyle\lim_{x\to a} h(x)=\alpha\) (はさみうちの原理)

② 十分大きい \(x\) で常に \(f(x)\leq g(x)\) かつ \(\displaystyle\lim_{x\to\infty} f(x)=\infty\) ならば

  \(\displaystyle\lim_{x\to\infty} g(x)=\infty\)

関数の極限の問題

(1) \(\displaystyle\lim_{x\to 2} \frac{x^3-3x-2}{x^2-3x+2}\)

(2) \(\displaystyle\lim_{x\to 0} \frac{1}{x}\big(\frac{3}{x+3}-1\big)\)

(3) \(\displaystyle\lim_{x\to 4}\frac{\sqrt{x+5}-3}{x-4}\)

(解説)

(1) \(\displaystyle\lim_{x\to 2} \frac{x^3-3x-2}{x^2-3x+2}\)

まずは分母分子を因数分解します。

\(\displaystyle\lim_{x\to 2}\frac{x^3-3x-2}{x^2-3x+2}=\lim_{x\to 2} \frac{(x-2)(x^2+2x+1)}{(x-1)(x-2)}\)

約分します。

 \(=\displaystyle\lim_{x\to 2}\frac{(x+1)^2}{x-1}=9\)

(2) \(\displaystyle\lim_{x\to 0} \frac{1}{x}\big(\frac{3}{x+3}-1\big)\)

通分します。

\(\displaystyle\lim_{x\to 0} \frac{1}{x}\big(\frac{3}{x+3}-1\big)=\lim_{x\to 0}\big\{\frac{1}{x}\cdot\frac{3-(x+3)}{x+3}\big\}\)

 \(=\displaystyle\lim_{x\to 0}\big(\frac{1}{x}\cdot\frac{-x}{x+3}\big)\)

約分します。

 \(=\displaystyle\lim_{x\to 0}\big(-\frac{1}{x+3}\big)=-\frac{1}{3}\)

(3) \(\displaystyle\lim_{x\to 4}\frac{\sqrt{x+5}-3}{x-4}\)

有理化します。

\(\displaystyle\lim_{x\to 4}\frac{(\sqrt{x+5}-3)(\sqrt{x+5}+3)}{(x-4)(\sqrt{x+5}+3)}\)

 \(=\displaystyle\lim_{x\to 4}\frac{(x+5)-9}{(x-4)(\sqrt{x+5}+3)}\)

約分します。

 \(=\displaystyle\lim_{x\to 4}\frac{1}{\sqrt{x+5}+3}=\frac{1}{6}\)

おわりに

さいごまで読んでいただきありがとうございました!

このブログは統計学を学びたい学生/社会人向けに記事を書いています。

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