高校で習う 2 点を通る直線の方程式
中学の時に学習した\(1\) 次関数は覚えていますでしょうか?
\(a\neq 0\), \(y=ax+b\)
\(a\) は傾き、\(b\) は切片を表しています。
中学では、定数 \(a\), \(b\) を連立方程式などを用いて求めましたが、高校ではより計算スピードを上げるため別の方法で求めます。
直線の方程式の公式1
座標平面上の異なる \(2\) 点 \((x_1\), \(y_1)\), \((x_2\), \(y_2)\) を通る直線の方程式は、
\(y-y_1=\displaystyle\frac{y_2-y_1}{x_2-x_1}(x-x_1)\)
と表すことができる。
例題1と解説
例題1
\((1\), \(3)\), \((3\), \(6)\) を通る直線の方程式を求めなさい。
解説
\(y-3=\displaystyle\frac{6-3}{3-1}(x-1)\)
\(y=\displaystyle\frac{3}{2}(x-1)+3\)
\(=\displaystyle\frac{3}{2}x-\frac{3}{2}+\frac{6}{2}\)
\(=\displaystyle\frac{3}{2}x-\frac{3}{2}\)
公式1のポイント
一般的な公式です。\(\displaystyle\frac{y_2-y_1}{x_2-x_1}\) の部分により直線の傾きが
表されていることがわかりやすい公式となっています。しかし、傾きの分母 \(x_2-x_1\) の
部分が \(0\) ではないというのが公式の成立条件ですので、\(x_2-x_1=\) のとき、
すなわち \(x_2=x_1\) のときは別の式を用いる必要があります。
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直線の方程式の公式2
座標平面上の異なる \(2\) 点 \((x_1\), \(y_1)\), \((x_2\), \(y_2)\) を通る直線の方程式は、
\((y-y_1)(x_2-x_1)=(y_2-y_1)(x-x_1)\)
と表すことができる。
例題2と解説
例題2
\((a\), \(3)\), \((b\), \(4)\) を通る直線の方程式を求めなさい。
解説
\((y-3)(b-a)=(4-3)(x-a)\)
\((y-3)(b-a)=x-a\)
補足)
\((i)\) \(a\neq b\) のとき、
\((y-3)(b-a)=x-a\)
\((ii)\) \(a=b\) のとき、
\(0=x-a\)
\(x=a\)
公式2のポイント
解答の \((y-3)(b-a)=x-a\) について、\(a\neq b\) のときはもちろん成り立ちますし、
\(a=b\) のときも左辺が \(0\) となり成り立ちますので、別の公式を用いる必要なく、
この式だけで完結します。
直線の方程式の公式3
座標平面上の異なる \(2\) 点 \(A(x_1\), \(y_1)\), \(B(x_2\), \(y_2)\) を通る直線の方程式は、媒介変数 \(t\) を用いて、
\((x\), \(y)=(x_1\), \(y_1)+t(x_2-x_1\), \(y_2-y_1)\)
と表すことができる。
例題3と解説
例題3
\(A(a\), \(2)\), \(B(a+b\), \(6)\) を通る直線の方程式を媒介変数を用いて表せ。
解説
\((x\), \(y)=(a+t(a+b-a)\), \(2+(6-2))\)
\((x\), \(y)=(a\), \(2)+t(b\), \(4)\)
公式3のポイント
直線上の任意の点 \((x\), \(y)\) から \(A(x_1\), \(y_1)\) までの距離を \(t\) の値を用いて
表している点が特徴です。
おわりに
以上3パターンの直線の方程式の求め方でした。
直線の方程式を用いた問題は他にもこのようなものがあります。ぜひ解いてみてください。
さいごまで記事を読んでいただきありがとうございました!
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