最大値・最小値の確率
今回は最大値・最小値の確率について扱っていきます。
「さいころを \(3\) 回振るとき、全ての目が \(4\) 以上である確率」を求めるためには、\(4,5,6\) が出る確率を求めて、それを \(3\) 回繰り返せば良いですね。
しかし、これでは最大値が \(3\) となる確率を求めるに至りません…
一見、最大値が \(3\) となる確率を求められている気がしますが、\(3\) 回の目が \(4,5,4\) となる可能性もあります。
\(3\) 回のうち必ず \(3\) が含まれていなければいけません。
新しく公式が追加をせずにこれまでの求め方を応用して求めることができます。では、実際の問題を見ていきましょう!
最大値・最小値の確率(問題)
箱の中に、\(1\) から \(10\) までの整数が \(1\) つずつ書かれた \(10\) 枚のカードが入っている。この箱の中からカードを \(1\) 枚取り出し、書かれた数字を記憶して箱の中に戻す。この操作を \(3\) 回繰り返すとき、記録された数字について、次の確率を求めよ。
(1) すべて \(6\) 以上である確率
(2) 最小値が \(6\) である確率
(3) 最大値が \(6\) である確率
最大値・最小値の確率(解説)
(1) すべて \(6\) 以上である確率
\(6\) 以上を引く確率:\(\displaystyle\frac{5}{10}=\frac{1}{2}\)
\(6\) 未満を引く確率:\(\displaystyle\frac{5}{10}=\frac{1}{2}\)
よって、\(3\) 回操作を繰り返すとき、すべて \(6\) 以上である確率は、
\(\big(\displaystyle\frac{1}{2}\big)^3=\frac{1}{8}\)
(2) 最小値が \(6\) である確率
(A)「\(6\) 以上が \(3\) 回出る」\(=\)「\(6,7,8,9,10\) のどれかが \(3\) 回出る」
(B)「\(7\) 以上が \(3\) 回出る」\(=\)「\(7,8,9,10\) のどれかが \(3\) 回出る」
(A) \(-\) (B) \(=\) 「\(3\) 回のうち \(1\) 回は \(6\) が含まれる。」
(A) には、「\(6\) が含まれるパターン」と「\(7,8,9,10\) だけが含まれるパターン」で構成されている。
そこから、(B) を引くことで「\(6\) が含まれるパターン」のみが残ります。
(A) \(\displaystyle\frac{5}{10}^3=\frac{125}{1000}\)
(B) \(\displaystyle\frac{4}{10}^3=\frac{64}{1000}\)
\(\displaystyle\frac{125}{1000}-\frac{64}{1000}=\frac{61}{1000}\)
(3) 最大値が \(6\) である確率
(A)「\(6\) 以下が \(3\) 回出る」\(=\)「\(1,2,3,4,5,6\) のどれかが \(3\) 回出る」
(B)「\(5\) 以下が \(3\) 回出る」\(=\)「\(1,2,3,4,5\) のどれかが \(3\) 回出る」
(A) \(-\) (B) \(=\) 「\(3\) 回のうち \(1\) 回は \(6\) が含まれる。」
(A) には、「\(6\) が含まれるパターン」と「\(1,2,3,4,5\) だけが含まれるパターン」で構成されている。
そこから、(B) を引くことで「\(6\) が含まれるパターン」のみが残ります。
(A) \(\displaystyle\frac{6}{100}^3=\frac{216}{1000}\)
(B) \(\displaystyle\frac{5}{100}^3=\frac{125}{1000}\)
\(\displaystyle\frac{216}{1000}-\frac{125}{1000}=\frac{91}{1000}\)
おわりに
さいごまで記事を読んでいただきありがとうございました!
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