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【確率分布と統計的な推測】期待値と分散

期待値:\(E(X)=\displaystyle\sum_{k=1}^n x_kp_k\)

分散:\(V(X)=E(X^2)-\{E(X)\}^2\)

目次

データアナリストへの道

少し数字に強い理系大学卒から駆け出しデータアナリストになるまでに、実際に読んだ50冊以上の本から厳選して、基本的な理論から実践的スキルまでを身につけられるようにデータ分析初学者向けにまとめました。>>記事を読む

期待値と分散

確率変数 \(X\) : \(x_1\), \(x_2\), \(\cdots\), \(x_n\) に対して、対応する確率 \(P\) : \(p_1\), \(p_2\), \(\cdots\), \(p_n\) が存在する時、期待値と分散は以下のように求める。

期待値

\(E(X)=x_1p_1+x_2p_2+\cdots +x_np_n\)

 \(=\displaystyle\sum_{k=1}^n x_kp_k\)

分散

\(E(X)=m\) とすると、

分散 \(V(X)=E((X-m)^2)\)

\(=(x_1-m)^2p_1+(x_2-m)^2p_2+\cdots +(x_n-m)^2p_n\)

 \(=\displaystyle\sum_{k=1}^n(x_k-m)^2p_n\)

 \(=E(X^2)-\{E(X)\}^2\)

標準偏差

\(\sigma (X)=\sqrt{V(X)}\)

期待値の例

あるゲームを例にして説明していきます。

\(\displaystyle\frac{1}{2}\) の確率で\(300\) 円、\(\displaystyle\frac{1}{3}\) の確率で \(600\) 円、\(\displaystyle\frac{1}{6}\) の確率で \(1200\) 円もらえるゲームを考える。

期待値とは、ある事柄に対してどれくらいの価値が得られる見込みがあるかを数値化したものです。ゲームセンターやパチンコなどは \(1000\) 円で \(1000\) 円以下の期待だから運営側が得をするわけですね。

スクロールできます
\(300\) 円\(600\) 円\(1200\) 円
\(\displaystyle\frac{1}{2}\)\(\displaystyle\frac{1}{3}\) \(\displaystyle\frac{1}{6}\)

このような表を作成する。このとき、\(300\) 円, \(500\) 円, \(1200\) 円の部分を確率変数と呼びます。

あとは、縦同士で掛け算してそれぞれを足し算するだけです。

\(300\times\displaystyle\frac{1}{2}+600\times\displaystyle\frac{1}{3}+1200\times\displaystyle\frac{1}{6}\)

\(=150+200+200=550\)

\(500\) 円でできるゲームなら理論上得をするゲームだということがわかりますね!

期待値と分散の問題

\(A\) のゲームは \(5\) 枚の \(100\) 円硬貨を同時に投げた時、表の出た硬貨をもらえる。\(B\) のゲームは \(1\) つのさいころを投げて、\(3\) 以上の目が出るとその目の枚数だけの \(100\) 円硬貨をもらえ、\(2\) 以下の目が出るとその目の枚数だけの \(100\) 円硬貨を支払う。\(A\), \(B\) どちらのゲームに参加する方が有利か。

(解説)

方針:\(A\) のゲーム、\(B\) のゲームそれぞれの期待値を計算してどちらの期待値が高いかを考える

「\(A\) のゲーム」

表が \(0\) 枚:\(\big(\displaystyle\frac{1}{2}\big)^5=\frac{1}{32}\)

表が \(1\) 枚:\({}_5C_1\big(\displaystyle\frac{1}{2}\big)\big(\frac{1}{2}\big)^4=\frac{5}{32}\)

表が \(2\) 枚:\({}_5C_2\big(\displaystyle\frac{1}{2}\big)^2\big(\frac{1}{2}\big)^3=\frac{10}{32}\)

表が \(3\) 枚:\({}_5C_3\big(\displaystyle\frac{1}{2}\big)^3\big(\frac{1}{2}\big)^2=\frac{10}{32}\)

表が \(4\) 枚:\({}_5C_4\big(\displaystyle\frac{1}{2}\big)^4\big(\frac{1}{2}\big)=\frac{5}{32}\)

表が \(5\) 枚:\(\displaystyle\big(\frac{1}{2}\big)^5=\frac{1}{32}\)

スクロールできます
もらえる金額(円)0100200300400500合計
確率\(\displaystyle\frac{1}{32}\)\(\displaystyle\frac{5}{32}\)\(\displaystyle\frac{10}{32}\)\(\displaystyle\frac{10}{32}\)\(\displaystyle\frac{5}{32}\)\(\displaystyle\frac{1}{32}\)1

期待値 \(=0\times\displaystyle\frac{1}{32}+100\times\frac{5}{32}+200\times\frac{10}{32}\)

\(+300\times\frac{10}{32}+400\times\frac{5}{32}+500\times\frac{1}{32}\)

  \(=\displaystyle\frac{500+2000+3000+2000+500}{32}=\frac{500}{2}\)

\(=250\) 円

「\(B\) のゲーム」

スクロールできます
得られる金額(円)-100-200300400500600合計
確率\(\displaystyle\frac{1}{6}\)\(\displaystyle\frac{1}{6}\)\(\displaystyle\frac{1}{6}\)\(\displaystyle\frac{1}{6}\)\(\displaystyle\frac{1}{6}\)\(\displaystyle\frac{1}{6}\)1

期待値 \(=-100\times\displaystyle\frac{1}{6}+(-200)\times\frac{1}{6}+300\times\frac{1}{6}\)

\(+400\times\frac{1}{6}+500\times\frac{1}{6}+600\times\frac{1}{6}\)

  \(=\displaystyle\frac{-100-200+300+400+500+600}{6}\)

\(=\frac{1500}{6}=250\) 円

期待値はお互いに \(250\) 円のため、\(A\), \(B\) どちらのゲームに参加しても同じ。

おわりに

さいごまで読んでいただきありがとうございました!

このブログは統計学を学びたい学生/社会人向けに記事を書いています。

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