二次方程式の解
\(ax^2+bx+c=0\) において、
\(x=\displaystyle\frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}\)
と計算できる。
判別式
数の範囲が複素数まで拡張されると判別式 \(D<0\) のときの解の判別に変化が生じます。
\(ax^2+bx+c=0\) の判別式を \(D\) とおくと、\(D=b^2-4ac\) と表され、
\(D>0\) \(\longleftrightarrow\) 異なる \(2\) つの実数解をもつ。
\(D=0\) \(\longleftrightarrow\) 重解をもつ。
\(D<0\) \(\longleftrightarrow\) 異なる \(2\) つの虚数解をもつ。
数の範囲が実数範囲の場合、「(実数)解を持たない。」となる。しかし、複素数範囲まで拡張されると「(虚数)解をもつ。」となる。
二次方程式の解と判別式(例題)
二次方程式の解
問題)
(1) \(3x^2+5x-2=0\)
(2) \(2x^2+5x+4=0\)
解説)
(1) \(3x^2+5x-2=0\)
\(x=\displaystyle\frac{-5\pm\sqrt{5^2-4\cdot 3\cdot (-2)}}{2\cdot 3}\)
\(=\displaystyle\frac{-5\pm\sqrt{25+24}}{6}\)
\(=\displaystyle\frac{-5\pm\sqrt{49}}{6}\)
\(=\displaystyle\frac{-5\pm 7}{6}\)
\(=\displaystyle\frac{1}{3}\), \(-2\)
(2) \(2x^2+5x+4=0\)
\(x=\displaystyle\frac{-5\pm\sqrt{5^2-4\cdot 2\cdot 4}}{2\cdot 2}\)
\(=\displaystyle\frac{-5\pm\sqrt{25-32}}{4}\)
\(=\displaystyle\frac{-5\pm\sqrt{-8}}{4}\)
\(=\displaystyle\frac{-5\pm 2\sqrt{2}i}{4}\)
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2つの2次方程式の解の判別式
問題)
\(k\) は定数とする。次の \(2\) つの \(2\) 次方程式
\(x^2-kx+k^2-3k=0\) \(\cdots\) ①
\((k+8)x^2-6x+k=0\) \(\cdots\) ②
について、次の条件を満たす \(k\) の値の範囲をそれぞれ求めよ。
(1) ①, ② のうち、少なくとも一方が虚数解をもつ。
(2) ①, ② のうち、一方だけが虚数解をもつ。
〈前提条件〉
② の \(2\) 次の係数は \(0\) でないから、
\(k+8\neq 0\) すなわち \(k\neq -8\)
このとき、①、② の判別式をそれぞれ \(D_1\), \(D_2\) とすると、
\(D_1=k^2-4(k^2-3k)=-3k(k-4)\)
\(D_2=(-6)^2-4k(k+8)\)
\(=-4k^2-32k+36\)
\(=-4(k^2+8k-9)\)
\(=-4(k+9)(k-1)\)
解説)
(1)
求める条件は、 \(k\neq -8\) のもとで、
「少なくとも一方が虚数解を持つ」を言い換えると、「① か ② が虚数解を持つ」
つまり、\(D_1<0\) または \(D_2<0\)
\(D_1<0\) より \(k(k-4)>0\)
ゆえに、\(k<0\), \(4<k\) \(\cdots\) ③
\(D_2<0\) より \((k+9)(k-1)>0\)
ゆえに、\(k<-9\), \(1<k\) \(\cdots\) ④
③, ④ より \(k\neq -8\) を含めて図を描くと、
これを満たす範囲を図で描くと、
図より \(k<-8\), \(-8<k<0\), \(1<k\)
(2)
①、② の一方だけが虚数解をもつための条件は、\(D_1<0\), \(D_2<0\) の一方だけが成り立つことである。ゆえに、③、④ の一方だけが成り立つ \(k\) の範囲を求めて
屋根が一つのところ(重なっていないところ)を見る
おわりに
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