絶対値を含む不等式の証明
今回は絶対値を含む不等式の証明です。
絶対値とは、
つまり、
絶対値がつくと、もとの数より必ず大きくなるわけですね。
これを利用し不等式を証明していきます!
不等式の証明(問題)
次の不等式を証明しなさい。また、等号が成り立つのはどのような場合か調べなさい。
答案の例
両辺の平方の差を考え、
つまり、
また、等号成立は、
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解説
「 絶対値の意味は分かるけど、
「今までと同じように扱っていいの?」
こういった疑問に辿り着ければ、あなたは数学の力があります。
間違った過程を通らないために、絶対値がある場合にできることを正確に把握することはとても重要です。
その一部は上記で紹介しました。
これらの他にも、次のような性質もあります。
④
例
例
⑤
例
よって、
例
よって、
絶対値は、
また、一つひとつの性質が紛らわしく見えるのも、混乱を招く要因ですね。
さて、ではこれらを使って、絶対値が含まれた不等式を証明していきます。
根号が含まれた不等式と同じく、ひとまず
今回、両辺に絶対値がついている数しか含まれておらず、左辺についても加法なので、両辺が正の数であることは明白です。
つまり、
では、大きい方から小さい方を引く方法を試してみましょう。不等式の証明での王道パターンですね。
これにより、
ここで、等号成立の場合も求めておきます。
絶対値が付いている時と付いていない時で、値が同じになるということは、絶対値の中身が正の数であるということですね。
よって、
さて、最後の締めです。
絶対値が付いていても、
おわりに
さいごまで読んでいただきありがとうございました!
『統計の扉』で書いている記事
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ぜひご覧ください!
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私自身、数学が得意になれたのはただ運が良かったんだと思っています。たまたま親が通塾させることに積極的だったり、友達が入るって理由でそろばんに入れたり、他の科目が壊滅的だったおかげで数学が(相対的に)得意だと勘違いできたり。
”たまたま”得意になれたこの恩を、今数学の学習に困っている人に還元できたらなと思っています。お金は取りません。できる限り(何百人から連絡が来たら難しいかもですが…)真摯に向き合おうと思っていますのでオアシスだと思ってご連絡ください。