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【式と証明】『不等式の証明』証明には型がある!

目次

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不等式の証明

今回は不等式の証明問題です!

不等式の証明は、等式の証明同様に型があります。等式の証明の型とは若干異なる部分があるので注意しましょう。

等式の証明の型を復習したい方は、こちらをチェック!

不等式の証明の解法

不等式の証明は一般的には以下の方法で進めます。

「\(A\geq B\) を示したい。」

を日本語に言い換えると、

「\(A\) が \(B\) 以上であることを示したい」

となります。つまり、「\(A-B\) が \(0\) 以上であること」を示せば良いということになります。

【不等式の証明の一般的な解法】

\(A\geq B\) を示すことは、\(A-B\geq 0\) を示すことと同義となる。

不等式の証明問題の中には、根号や絶対値が含まれていて何から手をつければいいのかわからない証明問題も存在します。

根号や絶対値が含まれてる場合は、\(2\) 乗するとうまくいく場合が多いので以下の解法を使うのがベストです。

【根号(ルート)や絶対値が含まれてる時の解法】

\(A\geq B\) を示すことは、(\(A\geq 0\), \(B\geq 0\) のとき)

\(A^2\geq B^2\) を示すことと同義となる。\(\cdots\) ※

不等式の証明の型

\(A\geq B\) を示したい場合の型を紹介します!

【不等式の証明の型】

\(A-B=\) ○○○

 \(=\) △△△
 \(=\) \(\spadesuit^2\) \(\geq 0\)

※ \(\spadesuit^2\) は \(2\) 乗されてるので絶対に正になる。

【\(A\) や \(B\) に根号もしくは絶対値が含まれてる時】

\(A^2-B^2=\) ●●●

 \(=\) □□□
 \(=\) \(\spadesuit^2\) \(\geq 0\)

※ \(\spadesuit^2\) は \(2\) 乗されてるので絶対に正になる。

\(A^2-B^2\geq 0\) より、\(A^2 \geq B^2\) となる。\(A\geq 0\), \(B\geq 0\) より \(A^2\geq B^2\) は \(A\geq B\) とも表すことができるので、与式は成り立つ。以上が型となります。最初はよくわからなくてもこの型にはめれば答案が完成し、それだけでも達成感が得られるはずです。

不等式の証明(問題)

不等式 \(5\sqrt{a}+3\sqrt{b} \geq \sqrt{25a+9b}\) \((a\geq 0\), \(b\geq 0)\)

が成り立つことを証明せよ。また、等号が成り立つときはどのようなときか。

答案の例

\((左辺)^2=(5\sqrt{a}+3\sqrt{b})^2\)
\(=25a+30\sqrt{ab}+9b\)
\((右辺)^2=(\sqrt{25a+9b})^2\)
\(=25a+9b\)

(左辺)\(-\)(右辺)

\(25a+30\sqrt{ab}+9b-(25a+9b)\)
\(=30\sqrt{ab}\)

\(a\geq 0\), \(b\geq 0\) より

\(=30\sqrt{ab}\geq 0\)

よって、\((5\sqrt{a}+3\sqrt{b})^2-\sqrt{25a+9b}^2\geq 0\)

また、\(5\sqrt{a}+3\sqrt{b}\geq 0\), \(\sqrt{25a+9b}\geq 0\) なので、
\(5\sqrt{a}+3\sqrt{b}\geq \sqrt{25a+9b}\)  となり、与式は成り立つ。

解説

型にはめながら進めていきましょう!

\(A^2-B^2=\) ●●●

 \(=\) □□□
 \(=\) \(\spadesuit^2\) \(\geq 0\)

\((左辺)^2=(5\sqrt{a}+3\sqrt{b})^2\)
\(=25a+30\sqrt{ab}+9b\)

\((右辺)^2=(\sqrt{25a+9b})^2\)
\(=25a+9b\)

(左辺)\(-\)(右辺)

\(25a+30\sqrt{ab}+9b-(25a+9b)\)
\(=30\sqrt{ab}\)
\(a\geq 0\), \(b\geq 0\) より
\(=30\sqrt{ab}\geq 0\)

よって、\((5\sqrt{a}+3\sqrt{b})^2\geq \sqrt{25a+9b}^2\)

したがって、\((5\sqrt{a}+3\sqrt{b})^2-\sqrt{25a+9b}^2\geq 0\)

\(A\geq 0\), \(B\geq 0\) より \(A^2\geq B^2\) は \(A\geq B\) とも表すことができるので、

また、\(5\sqrt{a}+3\sqrt{b}\geq 0\), \(\sqrt{25a+9b}\geq 0\) なので、\(5\sqrt{a}+3\sqrt{b}\geq \sqrt{25a+9b}\) となり、与式は成り立つ。

おわりに

今回は、不等式の証明問題でした!

さいごまで読んでいただきありがとうございました!

このブログは統計学を学びたい学生/社会人向けに記事を書いています。

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