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【三角比】『三角二次不等式』三角比が含まれた二次不等式

目次

データアナリストへの道

少し数字に強い理系大学卒から駆け出しデータアナリストになるまでに、実際に読んだ50冊以上の本から厳選して、基本的な理論から実践的スキルまでを身につけられるようにデータ分析初学者向けにまとめました。>>記事を読む

三角二次不等式

今回は三角比が含まれた二次不等式の問題を扱います。

\(\sin\theta\), \(\cos\theta\), \(\tan\theta\) が含まれていると嫌になる人もいるかもしれません。でも大丈夫です!三角比の公式を活用して、順を追って解いていけば答えを導けますので安心してくださいね!

まずは、解法の手順と三角比の定義を確認してから例題を解いてみましょう!

三角二次不等式の解法手順

STEP1 三角比を揃える
STEP2 三角比を文字に置く
STEP3 二次不等式を解く
STEP4 一次不等式を解く

STEP
三角比を揃える

\(\sin\theta\), \(\cos\theta\), \(\tan\theta\) が \(1\) つの式に混在している場合は、どれか \(1\) つに揃えましょう!

STEP
三角比を文字に置く

例えば、\(\sin\theta=t\) のように三角比のままだと扱いにくいので他の文字に置き換えましょう!

STEP
二次不等式を解く

文字に置くと、\(2t^2+t-1\leq 0\) のように一般的な二次不等式になります。

STEP
一次不等式を解く

STEP3の二次不等式を解くと、\(\cos\theta \leq -1\), \(\displaystyle\frac{1}{2}\leq \cos\theta\) のような \(2\) つの三角一次不等式が出てきます。

↓三角一次不等式が不安な方はこちらをチェック

三角二次不等式の問題

以下の不等式が満たす \(\theta\) の範囲を求めよ。

\(2\sin^2\theta-\cos\theta-1\leq 0\) \((0^\circ\leq \theta \leq 180^\circ)\)

答案の例

\(\sin^2\theta+\cos^2\theta=1\) より \(-2\cos^2\theta-\cos\theta+1\leq 0\)

\(\cos\theta=t\) とおくと、

 \(-2t^2-t+1\leq 0\)
 \(2t^2+t-1\leq 0\)
 \((2t-1)(t+1)\geq 0\)
 \(t\leq -1\), \(\displaystyle\frac{1}{2}\leq t\)

よって、\(\cos\theta \leq -1\), \(\displaystyle\frac{1}{2}\leq \cos\theta\)

f:id:smohisano:20210829175120p:plain

\(0^\circ\leq \theta \leq 180^\circ\) より \(-1\leq \cos\theta\leq 1\) なので、

\(\theta=180^\circ\), \(0\leq \theta\leq 60^\circ\)

解説

三角比の種類を揃えるために使用できる公式はこちらです。

三角比の相互関係

\(\sin^2\theta+\cos^2\theta=1\) \(\cdots\) ①

\(\displaystyle\frac{\sin\theta}{\cos\theta}=\tan\theta\) \(\cdots\) ②

\(\tan^2\theta+1=\displaystyle\frac{1}{\cos^2\theta}\) \(\cdots\) ③

今回は、与式に \(2\sin^2\) が含まれているので、公式 \(\sin^2\theta+\cos^2\theta=1\) を使用する

\(\sin^2\theta=1-\cos^2\theta\) となり、与式に代入すると、\(-2\cos^2\theta-\cos\theta+1\leq 0\) となる。

三角比 \((\cos\theta)\) を文字に置き換える。

 \(-2t^2-t+1\leq 0\)
 \(2t^2+t-1\leq 0\)
 \((2t-1)(t+1)\geq 0\)

二次不等式を解くと、\(t\leq -1\), \(\displaystyle\frac{1}{2}\leq t\)

置き換えた文字 \(t\) を三角比に戻す

 \(\cos\theta \leq -1\), \(\displaystyle\frac{1}{2}\leq \cos\theta\)

f:id:smohisano:20210829175120p:plain

\(0^\circ\leq \theta 180^\circ\) より \(-1\leq \cos\theta\leq 1\) なので、

\(\cos\theta\leq -1\) は、\(\cos\theta=-1\) となる。

※ \(\cos\theta\) は、\(-1\) より小さい数字にならない。

よって、\(\theta=180^\circ\), \(0\leq \theta\leq 60^\circ\)

 おわりに

今回は、三角比が含まれた二次不等式の問題でした。

今回の問題が難しく感じた人は、三角比の定義もしくは三角比が含まれた一次不等式が理解できていない可能性があります!

さいごまで読んでいただきありがとうございました!

このブログは統計学を学びたい学生/社会人向けに記事を書いています。

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