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【図形と方程式】\(x+y\) の最大値・最小値を求める

目次

データアナリストへの道

少し数字に強い理系大学卒から駆け出しデータアナリストになるまでに、実際に読んだ50冊以上の本から厳選して、基本的な理論から実践的スキルまでを身につけられるようにデータ分析初学者向けにまとめました。>>記事を読む

2変数関数の最大最小

今回は、\(x+y\)  の最大値・最小値を求める問題です。これまでは、

\(y=x^2+4x+1\) の最大値・最小値を求めなさい。

という問題が一般的でしたね。

\(2\) 次関数の最小値なら、放物線を描いて一番低いところを…とイメージがつきますが、

\(x+y\) の最大・最小と言われてもピンとこないですね。

2変数関数の最大値・最小値のポイント

\(x+y\) を文字に置き、最大値・最小値の求めたい場所の捉え方を変える

最大値・最小値を求めるために、グラフを描けるような形にします。\(k=x+y\)

と置くことにより、\(y=-x+k\) と式変更することができます。

すると、

「不等式の領域を満たすとき \(x+y\) の最大値・最小値を求めよ。」を

「不等式の領域を満たすとき \(y=-x+k\) の切片 \(k\) の最大値・最小値を求めよ。」と言い換えることができます

2変数関数の最大最小(問題)

\(x\), \(y\) が \(2\) つの不等式 \(x^2+y^2\leq 10\), \(y\geq -2x+5\) を満たすとき、\(x+y\) の最大値および最小値を求めよ。

2変数関数の最大最小(答案の例)

\(x^2+y^2\leq 10\) \(\cdots\) ①

\(y\geq -2x+5\) \(\cdots\) ② とおくと、① と ② の共通部分は、

f:id:smohisano:20210726133309p:plain

\(x+y=k\) とおくと \(y=-x+k\) と変形できる。

直線 \(y=-2x+5\)と円 \(x^2+y^2=10\) の交点について、

\(x^2+(-2x+5)^2=10\)

\(x^2+4x^2-20x+25=10\)

\(5x^2-20x+15=0\)

\(x^2-4x+3=0\)

\((x-3)(x-1)=0\)

\(x=3\), \(1\)

そして、

\(x=3\) のとき、\(y=-2x+5\) に代入すると、\(y=-1\)

\(x=1\) のとき、\(y=-2x+5\) に代入すると、\(y=3\) となる。

\(x=3\), \(y=-1\) を \(x+y=k\) に代入すると、\(k=3+(-1)=2\)

\(x=1\), \(y=3\) を \(x+y=k\) に代入すると、\(k=1+3=4\)

よって、

\(x=3\), \(y=-1\) の時、最小値 \(2\)

\(x=1\), \(y=3\) の時、最大値 \(4\)

2変数関数の最大最小(解説)

不等式の領域を図示するために、① と ② それぞれの範囲を描く。

\(x^2+y^2\leq 10\) \(\cdots\) ①

f:id:smohisano:20210726172450p:plain

\(y\geq -2x+5\) \(cdots\) ②

f:id:smohisano:20210726133200p:plain

① と ② の共通部分は、

f:id:smohisano:20210726133309p:plain

図示された領域の中で、\(x+y\) の最小値・最大値を求める。

\(x+y=k\) とおくと \(y=-x+k\) と変形できる。

「\(x+y\) の最小値・最大値を求めよ。」を言い換えると、

「\(y=-x+k\) の切片 \(k\) の最小値・最大値を求めよ。」となる。

図示された領域内に含まれるように、直線 \(y=-x+k\) を動かす。

f:id:smohisano:20210726133737p:plain

直線 \(y=-2x+5\)と円 \(x^2+y^2=10\) の交点について、

\(x^2+(-2x+5)^2=10\)

\(x^2+4x^2-20x+25=10\)

\(5x^2-20x+15=0\)

\(x^2-4x+3=0\)

\((x-3)(x-1)=0\)

\(x=3\), \(1\)

そして、

\(x=3\) のとき、\(y=-2x+5\) に代入すると、\(y=-1\)

\(x=1\) のとき、\(y=-2x+5\) に代入すると、\(y=3\)となる。

直線 ①〜③ の中で切片が最小値になるのは、③ となる。

直線 ③ の通る点は、\(x=3\), \(y=-1\) なので、

\(x+y=k\) に代入して、\(k=3+(-1)=2\) が最小値

同様にして、

直線 ①〜③ の中で切片が最大値になるのは、①となる。

直線 ① の通る点は、\(x=1\), \(y=3\) なので、

\(x+y=k\) に代入して、\(k=1+3=4\) が最大値

改めてまとめると、

\(x=3\), \(y=-1\) の時、最小値 \(2\)

\(x=1\), \(y=3\) の時、最大値 \(4\)

おわりに

今回は、\(x+y\) の最大値・最小値を求める問題でした。

今回のポイントは

\(x+y=k\) のように、\(k\) と置く

でした。

さいごまで読んでいただきありがとうございました!

このブログは統計学を学びたい学生/社会人向けに記事を書いています。

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