底の変換公式
↓今回扱う例題です。
\((\log_2 9+\log_4 3)\log_3 4\)
それぞれの対数を見てみると、
\(\log_2 9\):底 \(2\)
\(\log_4 3\):底 \(4\)
\(\log_3 4\):底 \(3\)
底がバラバラですね。対数は、底が一致していないと計算することができません。では、どうすれば底を一致させられるのでしょうか?ここで使用するのが、「底の変換公式」です。
では、公式を詳しく見ていきましょう!
底の変換公式
底の変換公式
\(\log_a b=\displaystyle\frac{\log_c b}{\log_c a}\)
今回の問題 \((\log_2 9+\log_4 3)\log_3 4\) は、底をどれに合わせれば良いのか?候補は、\(2\), \(4\), \(3\) があるが、基本的にどれに合わせても答えは導かれます。しかし、一番数字が小さいものを底にすれば計算が楽になるでしょう。
底の変換公式の問題
次の式を簡単にせよ。
\((\log_2 9+\log_4 3)\log_3 4\)
答案の例
\(\log_4 3\) について
\(\log_4 3=\displaystyle\frac{\log_2 3}{\log_2 4}\) \(=\displaystyle\frac{\log_2 3}{2}\)
\(\log_3 4\) について
\(\log_3 4=\displaystyle\frac{\log_2 4}{\log_2 3} \) \(=\displaystyle\frac{2}{\log_2 3}\)
\((\log_2 9+\log_4 3)\log_3 4\)
\(=\big(\log_2 {3^2}+\) \(\displaystyle\frac{\log_2 3}{2}\big)\) \(\displaystyle\frac{2}{\log_2 3}\)
\(=2\log_2 3\times \displaystyle\frac{2}{\log_2 3}+\displaystyle\frac{\log_2 3}{2}\times \displaystyle\frac{2}{\log_2 3}=4\)
解説
底の変換公式より、底を \(2\) 揃える。
\(\log_4 3\) について
\(\log_4 3=\displaystyle\frac{\log_2 3}{\log_2 4}\) \(=\displaystyle\frac{\log_2 3}{2}\)
\(\log_3 4\) について
\(\log_3 4=\displaystyle\frac{\log_2 4}{\log_2 3} \) \(=\displaystyle\frac{2}{\log_2 3}\)
変換したものを与式に当てはめる
\((\log_2 9+\log_4 3)\log_3 4\)
\(=\big(\log_2 {3^2}+\) \(\displaystyle\frac{\log_2 3}{2}\)\(\big)\) \(\displaystyle\frac{2}{\log_2 3}\)
\(=2\log_2 3\times \displaystyle\frac{2}{\log_2 3}+\displaystyle\frac{\log_2 3}{2}\times \displaystyle\frac{2}{\log_2 3}=4\)
おわりに
今回は、底の変換公式を用いた計算問題でした。
底の変換公式
\(\log_a b=\displaystyle\frac{\log_c b}{\log_c a}\)
底の変換公式を活用して底を揃えてから計算しましょう。また、他にも対数独特な公式が存在しているため、どのタイミングでどの公式を使えるのかということを見極める必要があります。
他の対数の公式はこちらで確認してみてください。
さいごまで読んでいただきありがとうございました!
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