三角比が2種類含まれた三角方程式
今回は三角比が2種類含まれた三角方程式です!
今回扱う問題
\(2\cos^2\theta+\sin\theta-1=0\)
\(\sin\theta\) と \(\cos\theta\) が混在してますね… このままだと、計算することができません。そこで、ある公式を使って \(\sin\theta\) もしくは \(\cos\theta\) に揃えていきます!
では、使用する公式について確認しましょう!
三角比の相互関係
三角比の相互関係
\(\sin^2\theta+\cos^2\theta=1\)
\(\tan\theta=\displaystyle\frac{\sin\theta}{\cos\theta}\)
\(\tan^2\theta+1=\displaystyle\frac{1}{\cos^2\theta}\)
\(\sin\theta\) もしくは \(\cos\theta\) に揃うように三角比の相互関係を駆使して式変形をしましょう。
三角比が2種類含まれた三角方程式の解法手順
STEP1 三角比を揃える
STEP2 三角比を文字に置く
STEP3 二次方程式を解く
STEP4 文字を三角比に戻す
STEP5 三角一次方程式を解く
「STEP 1 三角比を揃える」について
三角比を揃える方法は3パターンあります。詳しく知りたい方はこちらをチェック
三角比が2種類含んだ三角方程式(問題)
\(0\leq\theta \leq 2\pi\) のとき、次の方程式を解け。
\(2\cos^2\theta+\sin\theta-1=0\)
>>詳細はこちらから
答案の例
\(2\cos^2\theta+\sin\theta-1=0\)
\(\sin^2\theta+\cos^2\theta=1\) より
\(2(1-\sin^2\theta)+\sin\theta-1=0\)
\(2-2\sin^2\theta+\sin\theta-1=0\)
\(-2\sin^2\theta+\sin\theta+1=0\)
\(\sin\theta=t\) とおくと、
\(-2t^2+t+1=0\)
\((2t+1)(-t+1)=0\)
\(t=-\displaystyle\frac{1}{2}\), \(1\)
\(\sin\theta=-\displaystyle\frac{1}{2}\), \(1\)
① \(\sin\theta=-\displaystyle\frac{1}{2}\) \((0\leq \theta\leq 2\pi)\)
\(\theta=210^\circ\), \(330^\circ\)
よって、\(\theta=\displaystyle\frac{7}{6}\pi\), \(\displaystyle\frac{11}{6}\pi\)
② \(\sin\theta=1\) \((0\leq \theta\leq 2\pi)\)
\(\theta=90^\circ\)
よって、\(\theta=\displaystyle\frac{1}{2}\pi\)
したがって、\(\theta=\displaystyle\frac{1}{2}\pi\), \(\displaystyle\frac{7}{6}\pi\), \(\displaystyle\frac{11}{6}\pi\)
解説
STEP1 三角比を揃える
\(2\cos^2\theta+\sin\theta-1=0\)
\(\sin^2\theta+\cos^2\theta=1\) より
\(\cos^2\theta=1-\sin^2\theta\)
よって、
\(2(1-\sin^2\theta)+\sin\theta-1=0\)
\(2-2\sin^2\theta+\sin\theta-1=0\)
\(-2\sin^2\theta+\sin\theta+1=0\)
STEP2 三角比を文字に置く
\(\sin\theta=t\) とおくと、\(-2t^2+t+1=0\)
STEP3 二次方程式を解く
\(-2t^2+t+1=0\)
\((2t+1)(-t+1)=0\)
\(t=-\displaystyle\frac{1}{2}\), \(1\)
STEP4 文字を三角比に戻す
\(\sin\theta=-\displaystyle\frac{1}{2}\), \(1\)
また、\(0\leq \theta\leq 2\pi\)
STEP5 三角一次方程式を解く
① \(\sin\theta=-\displaystyle\frac{1}{2}\) \((0\leq \theta\leq 2\pi)\)
\(\theta=210^\circ\), \(330^\circ\)
よって、\(\theta=\displaystyle\frac{7}{6}\pi\), \(\displaystyle\frac{11}{6}\pi\)
② \(\sin\theta=1\) \((0\leq \theta\leq 2\pi)\)
\(\theta=90^\circ\)
よって、\(\theta=\displaystyle\frac{1}{2}\pi\)
したがって、\(\theta=\displaystyle\frac{1}{2}\pi\), \(\displaystyle\frac{7}{6}\pi\), \(\displaystyle\frac{11}{6}\pi\)
おわりに
さいごまで読んでいただきありがとうございました!
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