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【ベクトル】『位置ベクトル』位置ベクトルについての問題

目次

データアナリストへの道

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位置ベクトル

今回は位置ベクトルについての問題を扱っていきます。

ポイントは2点!

① 位置ベクトルとは?を理解する!
② 式を図に落とし込む!

位置ベクトルの概念をしっかりと理解し、式を図に落とし込むことが重要です!

位置ベクトルとは?

位置ベクトルとは、\(\overrightarrow{p}\) に対して、任意の点(どこの点でも良い)を始点(ここでは、点 \(O\) とする。)にして、\(\overrightarrow{p}=OP\) と表すことです。

簡単に言えば、位置ベクトルとは「始点と終点が設定されたベクトル」と思っておけばOKです!

\(\triangle{ABC}\) において、線分 \(BC\) を \(m:n\) に内分する点を \(P\) とするとき、

\(\overrightarrow{AP}=\displaystyle\frac{n}{m+n}\overrightarrow{AB}+\frac{m}{m+n}\overrightarrow{AC}\)

f:id:smohisano:20210824195058p:plain

式を図に落とし込むポイント

式を図に落とし込むために、始点を変更しなければいけない場合があります。

始点の変更についてはこちらをチェック

位置ベクトル(問題)

\(\triangle{ABC}\) の内部に点 \(P\) があり、

\(6\overrightarrow{PA}+3\overrightarrow{PB}+2\overrightarrow{PC}=\overrightarrow{0}\)

を満たすとき、点 \(P\) はどのような位置にあるか。

答案の例

\(6\overrightarrow{PA}+3\overrightarrow{PB}+2\overrightarrow{PC}=\overrightarrow{0}\)\(6(-\overrightarrow{AP})+3(\overrightarrow{AB}-\overrightarrow{AP})+2(\overrightarrow{AC}-\overrightarrow{AP})=\overrightarrow{0}\)
\(-6\overrightarrow{AP}+3\overrightarrow{AB}-3\overrightarrow{AP}+2\overrightarrow{AC}-2\overrightarrow{AP}=\overrightarrow{0}\)
\(-11\overrightarrow{AP}+3\overrightarrow{AB}+2\overrightarrow{AC}=\overrightarrow{0}\)
\(-11\overrightarrow{AP}=-3\overrightarrow{AB}-2\overrightarrow{AC}\)
\(\overrightarrow{AP}=\displaystyle\frac{3}{11}\overrightarrow{AB}+\frac{2}{11}\overrightarrow{AC}\)
\(\overrightarrow{AP}=\displaystyle\frac{5}{11}\left(\frac{3}{5}\overrightarrow{AB}+\frac{2}{5}\overrightarrow{AC}\right)\)
\(\overrightarrow{AD}=\displaystyle\frac{3}{5}\overrightarrow{AB}+\frac{2}{5}\overrightarrow{AC}\)

とおくと、点 \(D\) は、\(\triangle{ABC}\) において線分 \(BC\) を \(2:3\) に内分する点とわかる。\(\cdots\) ①

① より

f:id:smohisano:20210822162028p:plain

また、\(\overrightarrow{AP}=\displaystyle\frac{5}{11}\overrightarrow{AD}\)

と表されるので、点 \(P\) は、\(\triangle{ABC}\) において線分 \(AD\) を \(5:6\) に内分する点とわかる。 \(\cdots\) ②

② より

f:id:smohisano:20210822162050p:plain

以上、①と②を整理して書くと、線分 \(BC\) を \(2:3\) に内分する点を \(D\) とすると、点 \(P\) は線分 \(AD\) を \(5:6\) に内分する点である。

解説

今回の問題では、

式:\(6\overrightarrow{PA}+3\overrightarrow{PB}+2\overrightarrow{PC}=\overrightarrow{0}\)
図:\(\triangle{ABC}\)

上記の式を図に落とし込む必要があります。

そのためにまずは始点を変更してみましょう。今回の問題の式を見てみると、始点が \(P\) になっていますね。このままだと点 \(P\) の位置がよくわかりません。

点 \(P\) の位置をわかりやすくするためには、三角形の頂点(点\(A\))を始点にしましょう。

\(6\overrightarrow{PA}+3\overrightarrow{PB}+2\overrightarrow{PC}=\overrightarrow{0}\)\(6(-\overrightarrow{AP})+3(\overrightarrow{AB}-\overrightarrow{AP})+2(\overrightarrow{AC}-\overrightarrow{AP})=\overrightarrow{0}\)
\(-6\overrightarrow{AP}+3\overrightarrow{AB}-3\overrightarrow{AP}+2\overrightarrow{AC}-2\overrightarrow{AP}=\overrightarrow{0}\)
\(-11\overrightarrow{AP}+3\overrightarrow{AB}+2\overrightarrow{AC}=\overrightarrow{0}\)
\(-11\overrightarrow{AP}=-3\overrightarrow{AB}-2\overrightarrow{AC}\)
\(\overrightarrow{AP}=\displaystyle\frac{3}{11}\overrightarrow{AB}+\frac{2}{11}\overrightarrow{AC}\)
\(\overrightarrow{AP}=\displaystyle\frac{5}{11}\left(\frac{3}{5}\overrightarrow{AB}+\frac{2}{5}\overrightarrow{AC}\right)\)

ここまで整理できたら、図に落とし込みましょう。

\(\overrightarrow{AD}=\displaystyle\frac{3}{5}\overrightarrow{AB}+\frac{2}{5}\overrightarrow{AC}\)

とおくと、点 \(D\) は、\(\triangle{ABC}\) において線分 \(BC\) を \(2:3\) に内分する点とわかる。\(\cdots\) ①

① より

f:id:smohisano:20210822162028p:plain

また、\(\overrightarrow{AP}=\displaystyle\frac{5}{11}\) \(\left(\displaystyle\frac{3}{5}\overrightarrow{AB}+\frac{2}{5}\overrightarrow{AC}\right)\)

に \(\overrightarrow{AD}=\) \(\displaystyle\frac{3}{5}\overrightarrow{AB}+\frac{2}{5}\overrightarrow{AC}\) を代入すると、

\(\overrightarrow{AP}=\displaystyle\frac{5}{11}\overrightarrow{AD}\)

と表されるので、ここまで整理できたら、図に落とし込みましょう。

② より

f:id:smohisano:20210822162050p:plain

①:点 \(D\) は、\(\triangle{ABC}\) において線分 \(BC\) を \(2:3\) に内分する点とわかる。
②:点 \(P\) は、\(\triangle{ABC}\) において線分 \(AD\) を \(5:6\) に内分する点とわかる。

以上、①と②を整理して書くと、

線分 \(BC\) を \(2:3\) に内分する点を \(D\) とすると、点 \(P\) は線分 \(AD\) を \(5:6\) に内分する点である。

おわりに

今回は、位置ベクトルについての問題でした。

さいごまで読んでいただきありがとうございました!

このブログは統計学を学びたい学生/社会人向けに記事を書いています。

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