組分けの場合の数
例)「\(5\) 人を赤組と白組に分ける」
のように複数人を重複を許して \(2\) つの組に割り振るなんて場面は少なくありません。
このように、同じものを許した並びを重複順列(ちょうふくじゅんれつ)と呼びます。
上の例だと、
\(1\) 人目←赤 or 白
\(2\) 人目←赤 or 白
\(3\) 人目←赤 or 白
\(4\) 人目←赤 or 白
\(5\) 人目←赤 or 白
のように割り振っていくため、\(2^5=32\) (通り)となります。
〈注意〉
この計算方法だと、
「赤チームが \(0\) 人、白シート \(5\) 人」
「赤チームが \(5\) 人、白チーム \(0\) 人」
が含まれている点に注意が必要です。
一般化するとこうなります。
〈重複順列〉
異なる \(n\) 個のものから、重複を許して、\(r\) 個を取り出して並べる順列の総数は、\(n^r\)
組分けの場合の数(問題)
\(6\) 枚のカード \(1\), \(2\), \(3\), \(4\), \(5\), \(6\) がある。
(1) \(6\) 枚のカードを組 \(A\) と組 \(B\) に分ける方法は何通りあるか。ただし、各組に少なくとも \(1\) 枚は入るものとする。
(2) \(6\) 枚のカードを \(2\) 組に分ける方法は何通りあるか。
(3) \(6\) 枚のカードを同じ大きさの \(3\) 個の箱に分けるとき、カード \(1\), \(2\) を別の箱に入れる方法は何通りあるか。ただし、空の箱はないものとする。
解説
(1) \(6\) 枚のカードを、\(A\), \(B\) \(2\) つの組のどちらかに入れる方法は
$$2^6=64 (通り)$$
〈重複順列〉
異なる \(n\) 個のものから、重複を許して、\(r\) 個を取り出して並べる順列の総数は、\(n^r\)
ここで終わると、\(0\) 枚の組が存在してしまいます…
このうち、\(A\), \(B\) の一方だけに入れる方法は \(2\) 通り
ゆえに、組 \(A\) と組 \(B\) に分ける方法は
$$64-2=62 (通り)$$
(2) (1) \(A\), \(B\) の区別をなくして
$$62\div 2=31 (通り)$$
例)「\(A\) に \(1,2,3,4\)、\(B\) に \(5,6\)」と「\(A\) に \(5,6\)、\(B\)に \(1,2,3,4\)」が同じ扱いになります。
(3) カード \(1\), カード \(2\) が入る箱を、それぞれ \(A\), \(B\) とし、残りの箱を \(C\) とする。
今回は便宜上 \(A\) と \(B\) としていますが、箱に区別はないので他の箱としても構いません!
\(A\), \(B\), \(C\) の \(3\) 個の箱のどれかにカード \(3\), \(4\), \(5\), \(6\) を入れる方法は
$$3^4 通り$$
これだけだと、\(C\) になにも割り当てられないパターンが存在してしまいますね。
このうち、\(C\) には \(1\) 枚も入れない方法は
$$2^4 通り$$
したがって
$$3^4-2^4=81-16=65 (通り)$$
おわりに
さいごまで記事を読んでいただきありがとうございました!
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