メニュー
yu-to
管理者
本ブログを運営しているyu-toと申します。

高校数学の解説や公務員試験問題の解説、データサイエンスについての記事を書いていきます!

「データサイエンス×教育」に興味があり、日々勉学に励んでいます。

少しでも役に立つ情報の発信をしていきますのでぜひ読んでください。

また、同志からのお声がけはとても励みになります。ぜひ、コメントやメール、SNS等でご連絡ください!
カテゴリー
統計学初学者サポートこちらをクリック

【数列】『等比数列』等比中項を詳しく解説

目次

データアナリストへの道

少し数字に強い理系大学卒から駆け出しデータアナリストになるまでに、実際に読んだ50冊以上の本から厳選して、基本的な理論から実践的スキルまでを身につけられるようにデータ分析初学者向けにまとめました。>>記事を読む

等比中項

今回扱うのは等差中項の等比数列バージョンです。やることは等差数列の場合と全く同じです。

実際に問題を見ていきましょう。

等比中項(問題)

等比数列をなす \(3\) 数があって、その和は \(15\) 、積は \(125\) である。

この \(3\) 数を求めよ。

等比中項(答案の例)

<解き方Ⅰ>

公比を \(d\) とし、この等比数列をなす \(3\) 数を \(x\)、 \(xd\) 、  \(xd^2\) とすると、

 \(x+xd+xd^2=15\) \(\cdots\) ①
 \(x \times xd \times xd^2=125\) \(\cdots\) ②

②より、\((xd)^3=125\) 。これにより、 \(xd=5\) \(\cdots\) ③

③を①に代入し、 \(x+5+5d=15\)

また、③より \(x= \displaystyle \frac{5}{d}\) なので、

 \( \displaystyle \frac{5}{d} +5+5d=15\)
 \(\longrightarrow\)  \(d^2-2d+1=0\)
 \(\longrightarrow\)  \(d=1\)

よって、③により \(x=5\) 。つまり、求める \(3\) 数は、\(5\) 、\(5\)、\(5\)

<解き方Ⅱ>

等比数列をなす \(3\) 数を \(x\) 、\(y\)、\(z\) とすると、\(y^2=xz\) \(\cdots\) ①

また、\(x+y+z=15\) \(\cdots\) ②、\(xyz=125\) \(\cdots\) ③ である。

まず、①を③に代入し、

 \(y^3=125\)\(\longrightarrow\) \(y=5\) \(\cdots\) ④

次に④を②と③に代入し、\(x+z=10\)、\(xz=25\)

\(2\) 式の連立方程式より、\(x=5\)、\(z=5\) 。

よって、求める \(3\) 数は、\(5\) 、\(5\)、\(5\)

等比中項(解説)

今回の問題でも等差数列の場合と同様、解き方が \(2\) 種類あるので、それぞれ紹介しておきますね。

<解き方Ⅰ>

こちらの解き方は、公比に着目して \(3\) 数を定めていきます。数列のある数を \(x\) 、公比を\(d\) とするとき、\(3\) 数を \(x\)、\(xd\)、\(xd^2\) と定めることができますね。

この \(3\) 数で、問題の条件を使って式を立てていきます。すなわち、和が \(15\) 、\(125\) なので、

 \(x+xd+xd^2=15\) \(\cdots\) ①
 \(x \times xd \times xd^2=125\) \(\cdots\) ②

となります。②より、\(x\) と \(d\) がそれぞれ \(3\) つずつあるので、

 \((xd)^3=125\) \(\longrightarrow\) \(xd=5\) \(\cdots\) ③

これを①の \(xd\) の部分に代入し、\(x+5+5d=15\)

このとき、 \(x\) と \(d\) が \(2\) つとも残っていますが、問題ありません。この式を整理し、

 \(x+5d=10\) \(\cdots\) ④

③と④の連立方程式を解けば、最終的に \(x\) と \(d\) を求めることができます。

数学では、文字を消去する目的だけではなく、このように式を整理する目的での代入法もよく登場します。

では、実際に連立方程式を解いていきましょう。

③を変形し、 \(x= \displaystyle \frac{5}{d}\) となるので、これを④に代入し、

 \( \displaystyle \frac{5}{d}+5d=10\)
 \(5+5d^2=10d\)
 \(1+d^2=2d\)

これにより、\(d^2-2d+1=0\) となるので、

 \((d-1)^2=0\) \(\longrightarrow\) \(d=1\)

となります。つまりこの \(3\) 数は、公比が \(1\) なので、同じ数が \(3\) つ並んでいる形の等比数列であるということになりますね。

また、 \(d=1\) を③に代入し、 \(x=5\) となるので、求める \(3\) つの数は、\(5\) 、\(5\)、\(5\) となります。

<解き方Ⅱ>

こちらの解き方は、等差数列同様、 \(3\) 数が等比数列であることをうまく使っていきます。

等比数列になっている \(3\) 数の具体例をいくつか並べてみると、

 \(1 ,3 ,9\) (公比は \(3\))
 \(2 ,4 ,8\) (公比は \(2\))

などがありますね。これらの数の並びには、真ん中の数の \(2\) 乗が最初と最後の数の積と等しくなっているという共通する特徴があります。実際、

 \(3^2=1 \times 9\)
 \(4^2=2 \times 8\)

という等式が成り立つことがわかります。

よって、求める \(3\) 数をそれぞれ \(x\) 、\(y\) 、\(z\) とすると、\(y^2=x \times z\) という関係式が成り立ちます。

次に、問題の条件による式を作り、

 \(x+y+z=15\)
 \(xyz=125\)

となりますね。あとはこの \(3\) 式をうまく解いていけば答えとなります。

まず、 \(y^2=x \times z\) を利用し、\(xyz=125\) を変形していきましょう。

\(xz\) は \(y^2\) となるので、

 \(y^2 \times y=125\) \(\longrightarrow\) \(y^3=125\) \(\longrightarrow\) \(y=5\)

となります。\(y=5\) を\(x+y+z=15\) と \(xyz=125\) に代入し、

 \(x+5+z=15\) \(\longrightarrow\) \(x+z=10\) \(\cdots\) ①
 \(x \times 5 \times z=125\) \(\longrightarrow\) \(xz=25\) \(\cdots\) ②

①より、\(z=10-x\) なので、これを②に代入し、

 \(x(10-x)=25\)
 \(-x^2+10x=25\)
 \(-x^2+10x-25=0\)
 \(x^2-10x+25=0\)
 \((x-5)^2=0\)
 \(x=5\)

となります。\(x=5\) を②に代入すれば、 \(z=5\) となるため、求める \(3\) 数は
\(5\) 、\(5\)、\(5\) となります。

おわりに

さいごまで読んでいただきありがとうございました!

このブログは統計学を学びたい学生/社会人向けに記事を書いています。

【最新】こちらの記事がおすすめ!

>>

  • URLをコピーしました!
目次