今回紹介しているテキストはこれまで多くの受験生が使用してきた古株テキストばかりです。
「自分に合ってるかな?」「使い方わかるかな?」という心配はせずにテキストの形式に柔軟に対応していきましょう!
また、どのレベルの大学を選択しても最初に出てくるテキストは以下の「数学1・A基礎問題精講」です。
まず大前提、基礎固めでこのテキストを手に入れておきましょう!
↓まずはこのテキストから
参考書の選び方
数学を学習する上で必要になるテキストは以下の2つです。
①「基礎固めのための参考書」
②「大学レベルの問題に慣れるための参考書」
社会や英語は、問題の種類ごとに対策テキストを用意する必要がありますが、数学はそんな必要はありません。
数学は、基本的には深く学ぶ教科です。一つのテキストを100%理解できるまで何周でもすることで数学力がつきます。
成績が上がらないと、焦って新しい参考書に逃げたくなりますが、グッと我慢して一つの参考書を掘り進めましょう!
学校の定期試験対策
学校の定期試験対策としてはとにかく、
学校で配られているテキストを解きまくりましょう!
学校の定期試験はその教科を担当している先生が作成しますね。
私も高校教員をしていた頃に定期試験を作成したことがありますが授業で配ったテキストやプリントの類題をチョイスしていました。また、学校によってはテキストの問題そのまま出す場合もあるため、とにかく学校で配られたテキストに目を通すことが重要でしょう。
「頑張ってるはずなのに…」
という方はなにか理由があるのかもしれません。以下の記事をぜひ読んでみてください!
>>詳細はこちらから
産近甲龍/日東駒専レベル
まず習得してほしいのは、
「このパターンの問題はこう解く!」
となるようなパターン暗記です。また、次のレベルに向けて時間内に解き切れる計算力向上も大切になってきます。
基礎固め
① 基礎問題精講 数学IA/IIB/III(旺文社)
入試数学の基礎力を固める一冊。数学対策の原点です。
まずは例題にトライし、「精講」や「ポイント」を理解しながら解法を覚えていきましょう。演習問題も含めて全問完璧に解けるようになれば合格にぐっと近づけることでしょう。
1つ上のレベルを視野に入れて
② 数学の良問問題集(旺文社)
近大志望ならこれで決まりです。そうでなくてもこの一冊で産近甲龍レベルをメインにしながら関関同立レベルも狙えるでしょう。まずは「確認問題」と「必須問題」を。頻出パターンを一通り網羅できます。時間がない場合や全体像をざっと知りたい場合には「必ず解いた方がいい100問」が便利です。
過去問題集
③ 過去問
基礎問題精講・良問問題集までこなせたなら、満を持して過去問にトライしましょう。苦手分野が見つかれば基礎問・良問に戻ってその分野を復習。徹底的に自分の苦手をなくして合格をつかみましょう。
《補充演習》④チャート式 理系対策 入試必携168(数研出版)
過去問演習と並行した総仕上げや直前期の追い込みにおすすめの一冊です。基礎問は終わったけど良問をこなす時間がないという人に。
理系数学を168問(類題を含めて336問)に凝縮した一冊。愛称は『紫チャート』です。
関関同立/GMARCH/国公立(神大/市大)レベル
関西圏/関東圏の最難関私立大学群であるこのレベルで、関西や関東の優秀な学生がこぞって受験してきます。
じゃあ、かなり数学の難易度も高いのでは?
そんなことはありません!
決して”簡単”ではありませんが、実際に問題を見てみると基礎的な問題がほとんどです!
なので、産近甲龍/日東駒専レベルの対策と出だしは変わりません!
まずは基礎固めに時間を使い、基礎が固まってきたら少しレベルを上げたテキストを使用してあげましょう!
基礎固め
① 基礎問題精講 数学IA/IIB/III(旺文社)
入試数学の基礎力を固める一冊。数学対策の原点です。
(詳細は 産近甲龍レベル 参照)
1つ上のレベルを視野に入れて
② 数学Ⅲ 重要事項完全習得編(河合塾)
理系数学のNewスタンダードです。基礎問題精講と標準問題精講の間のレベルで、受験数学の解法パターンをしっかりと網羅できます。関関同立・国公立を目指す理系数学の新たな最強セットです。
過去問題集
③ 過去問
基礎問題精講・重要事項完全習得までこなせたなら、満を持して過去問にトライしましょう。苦手分野が見つかれば基礎問・重要事項完全習得に戻ってその分野を復習。徹底的に自分の苦手をなくして合格をつかみましょう。
《補充演習》④実戦 数学重要問題集[理系](数研出版)
関関同立・国公立レベルならこれで決まりです。この一冊で旧帝大や医科大を除くほとんどの大学に対応できるでしょう。
まずは「A問題」と「B問題」を。頻出パターンを一通り網羅できます。時間がない場合や全体像をざっと知りたい場合には「必解」が便利です。
<注意>
数学の対策は無理して難しい問題集に手を出すよりも、標準的な問題集を完璧にすることの方が重要かつ効果的な場合が多いです。重問の完成度が6-8割程度なのであれば理系重問を完成させることを優先すると良いでしょう。
旧帝大レベル(阪大レベルまで)
まずは各旧帝大の試験時間や大問数を見ていきましょう。
理系数学
試験時間 | 大問の数 | |
---|---|---|
東大 | 150分 | 6題 |
京大 | 150分 | 6題 |
阪大 | 150分 | 5題 |
名大 | 150分 | 4題 |
東北大 | 150分 | 5題 |
北大 | 120分 | 5題 |
九大 | 150分 | 5題 |
旧帝大の理系数学の試験時間は、北大を除いて150分となっていて、とても長い試験時間となっています。
また、旧帝大の特徴としてもう一つ挙げられるのが、
すべて記述式の試験であるということです。
共通テストのような穴埋め問題ではなく、自分で1から回答を作り上げる力が求められます。
このレベルでも基礎固めが重要であることは変わりませんが、記述式の問題に備えられるようなテキスト選びが重要になってきます。
基礎固め
① 基礎問題精講 数学IA/IIB/III(旺文社)
入試数学の基礎力を固める一冊。数学対策の原点です。
(詳細は 産近甲龍レベル 参照)
1つ上のレベルを視野に入れて
② 標準問題精講 数学IA/IIB/III(旺文社)
大学入試数学のほぼすべてを網羅できる最強の問題集です。受験期間中はひたすらこれらを固める、というのも極めて有効な一手。完成には時間がかかりますが、実力を飛躍的に高めてくれるでしょう。
過去問題集
③ 過去問
《補充演習》④理系入試の核心[難関大]
圧倒的な数Ⅲ重視の問題集!理系数学の総仕上げに最適です。阪大や上位学部志望、数Ⅲの難易度が高い大学・学部志望の場合に過去問演習と並行するとよいでしょう。
京都大学対策特化
京大の理系数学は、各分野の基礎をしっかりと固めておく必要があり、誘導形式の小問がない問題や方針が立てづらい問題がよく出題されるのが特徴です。
頻出問題については以下を参考にしてください。
微分/積分/確率/数列/整数など
京大数学を対策していく上で必要なのは、
・幅広い知識を身につける
・問題の本質を捉える力をつける
・数Ⅲの知識を得ておく
★ 幅広い知識を身につける
まず、高校数学の頻出問題や定型の解き方を完璧にしておくということが大切です。
基本的な公式や、よく出る解法などをパターン別に演習しておくことで、高校数学の基本的な問題は対応できるようになります。
基礎力をつけておくことで、問題を見てから解法を導くスピードを上げることができます。
★ 問題の本質を捉える力をつける
京都大学の数学は微分や積分、確率などが頻出ですが、問題の本質を捉え論理的に解法を組み立てることが大切です。
計算量自体は多くない京都大学の数学ですが、論理的に解法を組み立てる必要があります。
★ 数Ⅲの知識を得ておく
京都大学の数学は文系であっても数Ⅲの知識を持っておくといいでしょう。
文系で数Ⅲの問題が出てくることは考えづらいですが、数Ⅲの知識があることで答えまでの道筋を想像しやすくなります。
基礎固め
① 基礎問題精講 数学IA/IIB/III(旺文社)
入試数学の基礎力を固める一冊。数学対策の原点です。
(詳細は 産近甲龍レベル 参照)
1つ上のレベルを視野に入れて
② 標準問題精講 数学IA/IIB/III(旺文社)
大学入試数学のほぼすべてを網羅できる最強の問題集です。受験期間中はひたすらこれらを固める、というのも極めて有効な一手。完成には時間がかかりますが、実力を飛躍的に高めてくれるでしょう。
過去問題集
③ 文系数学の良問プラチカ(河合塾)
言わずと知れた名著です。理系数学でも京大志望となれば「文系」プラチカが良いでしょう。
《補充演習》文系良問プラチカと並行して以下より選択
【選択】④ハイレベル数学IAIIBの完全攻略(駿台)
【選択】④実戦 数学重要問題集[理系](数研出版)
《補充演習》分野別の対策として以下より必要分を選択
【選択】分野別標準問題精講 場合の数・確率(旺文社)
【選択】分野別標準問題精講 整数(旺文社)
【選択】分野別標準問題精講 ベクトル(旺文社)
【選択】分野別標準問題精講 2次曲線・複素数平面(旺文社)
標準問題精講の分野拡大版です。
京大数学で大事な単元をさらに演習しておきたい場合にどうぞ。場合の数・確率、整数は特におすすめです。
東京大学対策特化
東大数学の特徴は、圧倒的な思考力と計算力が問われる点です。
★ 思考力・実験力が必要
問題の初見では解法が思いつかないことがよくあります。解を見つけるためには、手を使いながら進めていく作業が必要です。
★ 計算力が必要
東大数学では解法は難しくなくても、複雑な計算が必要な問題が頻出です。そのため最後まで正確に粘り強く解ける計算力が必要です。
★ 他分野との融合問題が多い
東大数学では複数の分野が組み合わさった問題が出されます。受験生の知識と理解度を確かめるためです。例としては、確率と数列の融合問題である「確率漸化式」数列と極限複素数平面と図形の相似などがあります。これらの問題に取り組むには、数学全体の幅広い知識を持ちながら、様々な問題に柔軟に対応する能力が求められます。
他の大学と同様、基礎固め(解法暗記)は確実に必要になり、その上で試行力を養成することが重要です。試行力はAの方法はだめだったからBの方法を試すという頭の働かせ方です。
基礎固め
① 基礎問題精講 数学IA/IIB/III(旺文社)
入試数学の基礎力を固める一冊。数学対策の原点です。
(詳細は 産近甲龍レベル 参照)
1つ上のレベルを視野に入れて
② 標準問題精講 数学IA/IIB/III(旺文社)
大学入試数学のほぼすべてを網羅できる最強の問題集です。受験期間中はひたすらこれらを固める、というのも極めて有効な一手。完成には時間がかかりますが、実力を飛躍的に高めてくれるでしょう。
過去問題集
③ 過去問
《補充演習》過去問と並行して以下より選択
【選択】やさしい理系数学(河合塾)
数学を得点源にしたい受験生向けです。このレベルになると自分の頭で考える時間がとても大切。1問1問じっくり時間をかけてチャレンジしてみてください。
【選択】実戦 数学重要問題集[理系](数研出版)
数学の総合力を高めたい受験生向けです。
《補充演習》分野別の対策として以下より必要分を選択
【選択】分野別標準問題精講 整数(旺文社)
【選択】分野別標準問題精講 2次曲線・複素数平面(旺文社)
【選択】分野別標準問題精講 軌跡・領域(旺文社)
【選択】分野別標準問題精講 場合の数・確率(旺文社)
標準問題精講の分野拡大版です。東大数学で大事な単元をさらに演習しておきたい場合にどうぞ。整数、複素数平面、軌跡・領域は特におすすめです。
おわりに
新高1高2生に向けて
受験対策は早期開始が圧倒的に有利です。入試対策の第一歩が「基礎問題精講」です。学校で習った範囲を学校の問題集でできたらぜひ同じ範囲の基礎問題精講にトライしてみてください。
新高3生・既卒生(浪人生)・再受験生に向けて
大学入試本番までは限られた時間しかありません。その限られた時間を有効的・効率的に活用するためには、自分の学力と志望校にぴったりな対策計画を立てることが非常に大切です。
さいごまで読んでいただきありがとうございました!
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