合同式とは、割り算の余りが等しいことを示した等式のことです。
合同式
合同式とは
合同式とは、割り算の余りが等しいことを示した等式のことです。
例えば、「\(9\) を \(4\) で割った余り」と「\(5\) を \(4\) 割った余り」は、
\(9\div 4=2\cdots 1\)
\(5\div 4=1\cdots 1\)
となり等しいので、
\(9\equiv 5\) (mod \(4\))
と書くことができて、読み方は「\(9\) 合同 \(5\) モッド \(4\)」となります。
これを一般的に書くと、\(a\) と \(b\) を \(n\) で割った余りが等しい時、
\(a\equiv b\) (mod \(n\))
と表すことができます。
「\(a\) と \(b\) を \(n\) で割った余りが等しいとき」という条件は、「\(a-b\) が \(n\) の倍数のとき」と言い換えることができます。
合同式の性質
\(a\equiv b\) (mod m), \(c\equiv d\) (mod m) のとき、次のことが成り立つ。
① \(a+c\equiv b+d\) (mod \(m\))
② \(a-c\equiv b-d\) (mod \(m\))
③ \(ac\equiv bd\) (mod \(m\))
④ 自然数 \(n\) に対し \(a^n\equiv b^n\) (mod \(m\))
① 合同式の和について
例えば、 mod \(3\) では
\(11\equiv 5\), \(5\equiv 2\) なので、辺々を足し算して
\(16\equiv 7\)
が成立します。
② 合同式の差について
例えば、 mod \(3\) では
\(11\equiv 5\), \(5\equiv 2\) なので、辺々を引き算して
\(6\equiv 3\)
が成立します。
③ 合同式の積について
例えば、 mod \(3\) では
\(11\equiv 5\), \(5\equiv 2\) なので、辺々を掛け算して
\(55\equiv 10\)
が成立します。
④ 合同式のべき乗について
例えば、 mod \(3\) では
\(11\equiv 5\) なので、辺々を \(2\) すると
\(121\equiv 25\)
が成立します。
合同式の問題
\(13^{100}\) を \(9\) で割った余を求めなさい。
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合同式の問題の解説
\(13^{100}\div 9=\) (商) \(\cdots\) (余り)
\(13^{100}=9\times\) (商) \(+\) (余り)
\(13^{100}-\) (余り) \(=9\times\) (商)
よって、
\(13^{100}\equiv\) (余り) (mod \(9\))
この形を目標にする。
「\(13^{100}\)」のままだと太刀打ちできないので、「\(13\)」という数字を使って合同式を作ってみる。
\(13\equiv4\) (mod \(9\))
公式より、
\(13^{100}\equiv 4^{100}\) (mod \(9\)) \(\cdots\) ①
ここで、
\(4^3\equiv 1\) (mod \(9\))
なので、
\((4^3)^{33}\equiv 1\) (mod \(9\))
\((4^3)^{33}\cdot 4\equiv 4\) (mod \(9\))
\(4^{100}\equiv 4\) (mod \(9\)) \(\cdots\) ②
①, ② より
\(13^{100}\equiv 4^{100}\equiv 4\) (mod \(9\))
したがって、
\(13^{100}\equiv 4\) (mod \(9\))
となり、余りは \(4\)
おわりに
さいごまで読んでいただきありがとうございました!
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