メニュー
yu-to
管理者
本ブログを運営しているyu-toと申します。

高校数学の解説や公務員試験問題の解説、データサイエンスについての記事を書いていきます!

「データサイエンス×教育」に興味があり、日々勉学に励んでいます。

少しでも役に立つ情報の発信をしていきますのでぜひ読んでください。

また、同志からのお声がけはとても励みになります。ぜひ、コメントやメール、SNS等でご連絡ください!
カテゴリー
統計学初学者サポートこちらをクリック

【数列】『漸化式』漸化式を用いた確率の解法

目次

データアナリストへの道

少し数字に強い理系大学卒から駆け出しデータアナリストになるまでに、実際に読んだ50冊以上の本から厳選して、基本的な理論から実践的スキルまでを身につけられるようにデータ分析初学者向けにまとめました。>>記事を読む

確率と漸化式

さいころを複数回投げる時、\(1\) の目が \(2\) 回出る確率を求めたいとすると、

\(2\) 回投げる時に \(1\) の目が \(2\) 回出る確率 → \(p_2\) と表す。
\(5\) 回投げる時に \(1\) の目が \(2\) 回出る確率 → \(p_5\) と表す。
\(n\) 回投げる時に \(1\) の目が \(2\) 回出る確率 → \(p_n\) と表す。

「さいころを複数回投げる時」のように、果てしなく続く場合は、このように表すと便利です。

漸化式とは

漸化式とは、\(n\) 回目の値と \(n+1\) 番目の値の関係性

今回の例なら、さいころを \(n\) 回投げて、\(1\) の目が \(2\) 回出る確率(値)を、\(p_n\)、さいころを \(n+1\) 回投げて、\(1\) の目が \(2\) 回出る確率(値)を、\(p_{n+1}\) とおくとき、

\(p_n\) と \(p_{n+1}\) の関係性を表すとそれが漸化式となる。

漸化式の全パターン

あわせて読みたい
【数列】漸化式 漸化式全パターン 漸化式とは、数列の各項を、その前の項から順にただ1通りに定める規則を表す等式のこと 高校数学においては、漸化式から一般項 \(a_n\) を求める問題...

数列の基礎基本はこちら

あわせて読みたい
【数列】『数列の基本』数列で確認すべき2つのこと 今回は、数列の基本について話していきます! 数列に関する詳しい説明は別でお話ししますが、その名の通り数の列です。 例えば、アルバイトをしている A さんの給料が、...

漸化式の問題

さいころを \(n\) 回投げる時、\(1\) の目が偶数回出る確率を \(p_n\) とする。ただし、\(0\) は偶数と考える。このとき、\(p_n\) と \(p_{n+1}\) の間に成り立つ関係式を求めなさい。

漸化式の問題(答案の例)

さいころを \((n+1)\) 回投げるとき、\(1\) の目が偶数回出る確率 \(p_{n+1}\) について \(p_{n+1}\) は、

[1] \(n\) 回目までに \(1\) の目が偶数回出て、\((n+1)\) 回目に \(1\) 以外の目が出る確率
[2] \(n\) 回目までに \(1\) の目が奇数回出て、\((n+1)\) 回目に \(1\) の目が出る確率

の和で求めることができます。

[1] の確率は、\(p_n\cdot \displaystyle\frac{5}{6}\) \(\cdots\) ①

[2] の確率は、\((1-p_n)\cdot \displaystyle\frac{1}{6}\) \(\cdots\) ②

①、② より

\(p_{n+1}=p_n\cdot \displaystyle\frac{5}{6}+(1-p_n)\cdot\displaystyle\frac{1}{6}\)
\(p_{n+1}=\displaystyle\frac{5}{6}p_n+\displaystyle\frac{1}{6}\)

漸化式の問題(解説)

\(p_n\) と \(p_{n+1}\) の関係を考える。

さいころを \((n+1)\) 回投げるとき、\(1\) の目が偶数回出る確率 \(p_{n+1}\) について \(p_{n+1}\) は、

[1] \(n\) 回目までに \(1\) の目が偶数回出て、\((n+1)\) 回目に \(1\) 以外の目が出る確率
[2] \(n\) 回目までに \(1\) の目が奇数回出て、\((n+1)\) 回目に \(1\) の目が出る確率

の和で求めることができます。

[1] の確率

\(n\) 回目までに \(1\) の目が偶数回出る確率は、\(p_n\)
\(n+1\) 回目に \(1\) 以外の目が出る確率は、\(\displaystyle\frac{5}{6}\)

よって、\(p_n\cdot \displaystyle\frac{5}{6}\) \(\cdots\) ①

[2] の確率

\(n\) 回目までに \(1\) の目が奇数回出る確率は、\(1-p_n\)

\(1\) の目が偶数回出る確率:\(p_n\)
\(1\) の目が奇数回出る確率:\(q_n\) とおくと

\(p_n+q_n=1\)
\(q_n=1-p_n\)

と表すことができる。\(n+1\) 回目に \(1\) の目が出る確率は、\(\displaystyle\frac{1}{6}\)

よって、\((1-p_n)\cdot \displaystyle\frac{1}{6}\) \(\cdots\) ②

①、② より

\(p_{n+1}=p_n\cdot \displaystyle\frac{5}{6}+(1-p_n)\cdot \displaystyle\frac{1}{6}\)
\(p_{n+1}=\displaystyle\frac{5}{6}p_n+\displaystyle\frac{1}{6}\)

おわりに

今回は、確率と漸化式が組み合わさった問題でした。

さいごまで読んでいただきありがとうございました!

このブログは統計学を学びたい学生/社会人向けに記事を書いています。

【最新】こちらの記事がおすすめ!

>>

  • URLをコピーしました!
目次