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【複素数平面】複素数平面とは?複素数平面の基本知識

複素数は数Ⅱでも扱っています。そもそも「複素数とは?」は以下の記事から!

目次

データアナリストへの道

少し数字に強い理系大学卒から駆け出しデータアナリストになるまでに、実際に読んだ50冊以上の本から厳選して、基本的な理論から実践的スキルまでを身につけられるようにデータ分析初学者向けにまとめました。>>記事を読む

複素数平面

複素数平面

複素数 \(\alpha=a+bi\) を座標平面上の点 \(A(a\), \(b)\) で表すとき、この平面を複素数平面という。また、複素数平面上で \(\alpha=a+bi\) を表す点 \(A\) を \(A(\alpha)\), \(A(a+bi)\) または単に点 \(\alpha\) と表す。

複素数の実数倍

\(\alpha\neq 0\) のとき、\(3\) 点 \(0\), \(\alpha\), \(\beta\) が一直線上にある
\(\longleftrightarrow\) \(\beta=k\alpha\) (\(k\) は実数)

複素数の加法、減法

\(3\) 点 \(O(0)\), \(A(\alpha)\), \(B(\beta)\) が一直線上にないとき

① 加法 \(C(\alpha+\beta)\) は、原点 \(O\) を点 \(B\) に移す平行移動によって点 \(A\) が移る点。
② 減法 \(D(\alpha+\beta)\) は、点 \(B\) を原点 \(O\) に移す平行移動によって点 \(A\) が移る点。

共役な複素数の性質

① \(\alpha\) が実数 \(\longleftrightarrow\) \(\overline{\alpha}=\alpha\)
例)\(\overline{2}=\overline{2+0i}=\overline{2}+\overline{0i}=2\)

\(\alpha\) が純虚数 \(\longleftrightarrow\) \(\overline{\alpha}=-\alpha\), \(\alpha\neq 0\)
例)\(\overline{3i}=\overline{0+3i}=\overline{0}-\overline{3i}=0-3i=-3i\)

② [1] \(\alpha+\overline{\alpha}\) は実数
  [2] \(\overline{\alpha+\beta}=\overline{\alpha}+\overline{\beta}\)
  [3] \(\overline{\alpha-\beta}=\overline{\alpha}-\overline{\beta}\)
  [4] \(\overline{\alpha\beta}=\overline{\alpha}\overline{\beta}\)
  [5] \(\overline{\big(\displaystyle\frac{\alpha}{\beta}\big)}=\displaystyle\frac{\overline{\alpha}}{\overline{\beta}}\)
  [6] \(\overline{\overline{\alpha}}=\alpha\)

絶対値と \(2\) 点間の距離

① 複素数 \(\alpha=a+bi\) に対し、\(\sqrt{a^2+b^2}\) を \(\alpha\) の絶対値といい、\(|\alpha|\) で表す。

すなわち、\(|\alpha|=|a+bi|=\sqrt{a^2+b^2}\)

② 複素数の絶対値の性質

[1] \(|z|=0\)
[2] \(|z|=|-z|=|\overline{z}|\) \(z\overline{z}=|z|^2\)
[3] \(|\alpha\beta|=|\alpha||\beta|\)
[4] \(\displaystyle\frac{\alpha}{\beta}=\frac{|\alpha|}{|\beta|}\) \((\beta\neq 0)\)

③ \(2\) 点 \(\alpha\), \(\beta\) 間の距離は \(|\beta-\alpha|\)

複素数の基本(例題)

(例題1)

\(\alpha=a+2i\), \(\beta=-2-4i\), \(\gamma=3+bi\) とする。\(4\) 点 \(0\), \(\alpha\), \(\beta\), \(\gamma\) が一直線上にあるとき、実数 \(a\), \(b\) の値を求めよ。

(解説)

\(\alpha\neq 0\) であるから、条件より

 \(\beta=k\alpha\) \(\cdots\) ①
 \(\gamma=l\alpha\) \(\cdots\) ②

となる実数 \(k\), \(l\) がある。

① から \(-2-4i=k(a+2i)\)

よって、\(-2=ka\), \(-4=2k\)

これを解くと、\(k=-2\), \(a=1\)

② から \(3+bi=l(a+2i)\)

よって、\(3=al\), \(b=2l\)

これを解くと、\(l=3\), \(b=6\)

したがって、\(a=1\), \(b=6\)

(例題2)

\(z=1+i\)のとき、\(\big|z+\displaystyle\frac{1}{\overline{z}}\big|\) の値を求めよ。

(解説)

\(\big|z+\displaystyle\frac{1}{\bar{z}}\big|^2=\big(z+\displaystyle\frac{1}{\overline{z}}\big)\big(\overline{z+\frac{1}{\overline{z}}}\big)\)

\(=\big(z+\displaystyle\frac{1}{\overline{z}}\big)\big(\overline{z}+\frac{1}{z}\big)\)

\(=z\overline{z}+\displaystyle\frac{1}{z\overline{z}}+2\)

ここで、\(z\overline{z}=|z|^2=|1+i|^2=1^2+1^2=2\) であるから、

\(\big|z+\displaystyle\frac{1}{\bar{z}}\big|^2=2+\displaystyle\frac{1}{2}+2=\frac{9}{2}\)

よって、\(\big|z+\displaystyle\frac{1}{\bar{z}}\big|=\displaystyle{3}{\sqrt{2}}\)

(例題3)

\(2\) 点 \(A(-1+5i)\), \(B(3+2i)\) 間の距離を求めよ。

(解説)

\(2\) 点 \(\alpha\), \(\beta\) 間の距離は \(|\beta-\alpha|\)

\(AB^2=|(3+2i)-(-1+5i)|^2\)
 \(=|4-3i|^2=4^2+(-3)^2=25\)

\(AB>0\) より \(AB=5\)

(例題4)

\(|\alpha|=|\beta|=|\alpha-\beta|=2\) のとき、\(|\alpha+\beta|\) の値を求めよ。

 \(|\alpha+\beta|^2\)

\(=(\alpha+\beta)(\overline{\alpha+\beta})=(\alpha+\beta)(\overline{\alpha}+\overline{\beta})\)

\(=\alpha\overline{\alpha}+\alpha\overline{\beta}+\overline{\alpha}\beta+\beta\overline{\beta}\)

\(=|\alpha|^2+\alpha\overline{\beta}+\overline{\alpha}\beta+|\beta|^2\) \(\cdots\) ※

\(|\alpha|^2\), \(\alpha\overline{\beta}+\overline{\alpha}\beta\), \(|\beta|^2\) の値を求める。

 \(|\alpha-\beta|^2\)

\(=(\alpha-\beta)(\overline{\alpha-\beta})=(\alpha-\beta)(\overline{\alpha}-\overline{\beta})\)

\(=\alpha\overline{\alpha}-\alpha\overline{\beta}-\overline{\alpha}\beta+\beta\overline{\beta}\)

\(=|\alpha|^2-\alpha\overline{\beta}-\overline{\alpha}\beta+|\beta|^2\)

条件より、\(|\alpha|^2=|\beta|^2=|\alpha-\beta|^2=4\) であるから、

 \(4=4-\alpha\overline{\beta}-\overline{\alpha}\beta+4\)

ゆえに、\(\alpha\overline{\beta}+\overline{\alpha}\beta=4\)

※より、

 \(|\alpha|^2+\alpha\overline{\beta}+\overline{\alpha}\beta+|\beta|^2\)

\(=4+4+4=12\)

よって、\(|\alpha+\beta|=2\sqrt{3}\)

おわりに

さいごまで読んでいただきありがとうございました!

このブログは統計学を学びたい学生/社会人向けに記事を書いています。

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