メニュー
yu-to
管理者
本ブログを運営しているyu-toと申します。

高校数学の解説や公務員試験問題の解説、データサイエンスについての記事を書いていきます!

「データサイエンス×教育」に興味があり、日々勉学に励んでいます。

少しでも役に立つ情報の発信をしていきますのでぜひ読んでください。

また、同志からのお声がけはとても励みになります。ぜひ、コメントやメール、SNS等でご連絡ください!
カテゴリー
統計学初学者サポートこちらをクリック

【整数の性質】根号が外れるような自然数を求める

目次

データアナリストへの道

少し数字に強い理系大学卒から駆け出しデータアナリストになるまでに、実際に読んだ50冊以上の本から厳選して、基本的な理論から実践的スキルまでを身につけられるようにデータ分析初学者向けにまとめました。>>記事を読む

整数となるような自然数 \(n\)

今回は、整数問題の基本が詰まった問題です。

整数の性質の中でも、基本的な考え方が詰まった問題です。

基本的な考え方を解説する前に一つ問題です。

\(m\times n=6\) となる時、整数 \(m\), \(n\) は何になるでしょうか?

答えは、

\((m\), \(n)\) \(=(1\), \(6)\), \((2\), \(3)\), \((3\), \(2\),

 \((6\), \(1)\), \((-1\), \(-6)\), \((-2\), \(-3)\),

 \((-3\), \(-2)\), \((-6\), \(-1)\)

以上のような値になるのは理解できますでしょうか?

では、これをもう少し公式っぽくしてみましょう!

整数問題で気をつけたい2点

① よく使う公式はしっかりと覚える
② 扱う数の体系(種類)

① よく使う公式はしっかりと覚える。

\((積の形)=(整数)\) の形にします。

つまり、\(\spadesuit\times\clubsuit=(整数)\)

の形にすることを目指します。

② 扱う数の体系

数字の種類に気をつける。

・整数
・実数
・自然数 \cdots

求めたい数字がなにかによって、答えが異なります。

例)求めたい文字が整数の場合

\(m\times n=6\) となる時、整数 \(m\), \(n\) は何になるでしょうか?

答えは、

\((m\), \(n)\) \(=(1\), \(6)\), \((2\), \(3)\), \((3\), \(2\),

\((6\), \(1)\), \((-1\), \(-6)\), \((-2\), \(-3)\),

\((-3\), \(-2)\), \((-6\), \(-1)\)

例)求めたい文字が自然数の場合

\(m\times n=6\) となる時、自然数 \(m\), \(n\) は何になるでしょうか?

答えは、

\((m\), \(n)\) \(=(1\), \(6)\), \((2\), \(3)\), \((3\), \(2\),
\((6\), \(1)\)

つまり、マイナスの場合が除外されるわけですね。

↓数字の体系がピンとこない方はこちらをチェックしてみてください。

あわせて読みたい
【実数】『数の体系』数の体系における実数の立ち位置とは? 数の体系 今回は、数の体系について話していきたいと思います。 数の体系に直接関係する問題は出題されませんが、数学の問題をスムーズに解くためのルールの一つです。 ...

整数となるような自然数 \(n\) を見つける問題

\(\sqrt{n^2+40}\) が自然数となるような自然数 \(n\) を全て求めよ。

答案の例

\(\sqrt{n^2+40}=m\) とおく

\(n^2+40=m^2\)
\(m^2-n^2=40\)
\((m+n)(m-n)=40\)

よって、

\((m+n\), \(m-n)\)
\(=(1\), \(40)\), \((2\), \(20)\), \((4\), \(10)\), \((5\), \(8)\),
\((8\), \(5)\), \((10\), \(4)\), \((20\), \(2)\), \((40\), \(1)\),
\((-1\), \(-40)\), \((-2\), \(-20)\), \((-4\), \(-10)\), \((-5\), \(-8)\),
\((-8\), \(-5)\), \((-10\), \(-4)\), \((-20\), \(-2)\), \((-40\), \(-1)\)

ここで、\(40=(m+n)(m-n)>0\) より

(\(m+n>0\) かつ \(m-n>0\))または、(\(m+n<0\) かつ \(m-n<0\))

\(m\), \(n\) は自然数より、\(m+n<0\) ではないので、(\(m+n>0\) かつ \(m-n>0\))\(\cdots\) ①

さらに、\(m+n>m-n\) \(\cdots\) ②

①, ② より\(m+n>m-n>0\)

したがって、

\((m+n\), \(m-n)\)
\(=(8\), \(5)\), \((10\), \(4)\), \((20\), \(2)\), \((40\), \(1)\)

\(\begin{cases} m+n=8\\m-n=5 \end{cases}\), \(\begin{cases} m+n=10\\ m-n=4 \end{cases}\),
\(\begin{cases} m+n=20\\ m-n=2 \end{cases}\), \(\begin{cases}m+n=40\\ m-n=1 \end{cases}\)

となり、それぞれを解くと、

\((m\), \(n)\) \(=(\displaystyle\frac{41}{2}\), \(\displaystyle\frac{39}{2})\), \((11\), \(9)\), \((7\), \(3)\), \((\displaystyle\frac{13}{2}\), \(\displaystyle\frac{3}{2})\)

\(n\) は自然数より \(n=9\), \(3\)

解説

今回の問題は、いくつかのステップを組み合わせて解いていますので、一つずつ区切りながら説明していきます。

◯ \(\times\) △ \(=\) (整数)の形を目指す

まず、\(\sqrt{n^2+40}=m (m\) は自然数\()\)とおきます。

このステップが一番思いつきにくいのではないでしょうか。一旦何かの文字で置いてみるという思考は、数学ではよく使います。

今回であれば、\(\sqrt{n^2+40}\) は自然数になると問題で指定されているので、ある自然数 \(m\) になると仮定してみるわけです。

文字で置かずに解こうとした場合、\(\sqrt{n^2+40}\) の \(n\) に当てはまる数を自力で無理やり見つけるしかありません。

そのため、一度方程式の形にすることで、いろいろな作業をしやすくするのです。

さて、解説の続きです。両辺を \(2\) 乗すると、\(n^2+40=m^2\)

そして、式を整理して因数分解すると、

\(m^2-n^2=40\)
\((m+n)(m-n)=40\)

となります。ここまでで第一ステップの完了です。

\(m+n\), \(m-n\) の組み合わせを考える

求めたいのは自然数 \(n\) ですが、\(m+n\), \(m-n\) が自然数となるかはまだわかりません。

自然数どうしの引き算でも、\(m-n=2-5=-3\) のような場合がありますよね。

ひとまず、一旦整数として当てはまる数を考えてみましょう。

\((m+n\), \(m-n)\)
\(=(1\), \(40)\), \((2\), \(20)\), \((4\), \(10)\), \((5\), \(8)\),
\((8\), \(5)\), \((10\), \(4)\), \((20\), \(2)\), \((40\), \(1)\),
\((-1\), \(-40)\), \((-2\), \(-20)\), \((-4\), \(-10)\), \((-5\), \(-8)\),
\((-8\), \(-5)\), \((-10\), \(-4)\), \((-20\), \(-2)\), \((-40\), \(-1)\)

ここで、\(m+n\) と \(m-n\) の条件を整理すると、\(40\) が正の数なので、 \((m+n)(m-n)>0\) となります。よって、掛けたら正の数になる組み合わせは、

(\(m+n>0\) かつ \(m-n>0\)) または、(\(m+n<0\) かつ \(m-n<0\))

ここで条件に当てはまらないものが一つあります。\(m\), \(n\) は自然数より、足したら必ず正の数にはなるはずですね。

つまり、\(m+n<0\) ではないということになります。

よって、(\(m+n>0\) かつ \(m-n>0\))\(\cdots\) ①

さらに、同じ数を足した場合と引いた場合では、足した場合の方が大きくなるため、

\(m+n>m-n\) \(\cdots\) ② となります。

①, ② より、\(m+n>m-n>0\)

以上を踏まえると、\(m+n\), \(m-n\) の組み合わせは、

\((m+n\), \(m-n)\)
\(=(8\), \(5)\), \((10\), \(4)\), \((20\), \(2)\), \((40\), \(1)\)

と絞ることができます。

それぞれの連立方程式を解く

上の候補をすべて連立方程式にすると、

\(\begin{cases} m+n=8\\m-n=5 \end{cases}\), \(\begin{cases} m+n=10\\ m-n=4 \end{cases}\),
\(\begin{cases} m+n=20\\ m-n=2 \end{cases}\), \(\begin{cases}m+n=40\\ m-n=1 \end{cases}\)

となり、それぞれを解くと、

\((m\), \(n)\)
\(=(\displaystyle\frac{41}{2}\), \(\displaystyle\frac{39}{2})\), \((11\), \(9)\), \((7\), \(3)\), \((\displaystyle\frac{13}{2}\), \(\displaystyle\frac{3}{2})\)

となります。

最後に、\(m\) や \(n\) は自然数であるという条件を使い、\(n=9\), \(3\)

おわりに

今回は、整数問題の基本が詰まった問題でした。

さいごまで読んでいただきありがとうございました!

このブログは統計学を学びたい学生/社会人向けに記事を書いています。

【最新】こちらの記事がおすすめ!

>>

  • URLをコピーしました!
目次