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【場合の数】辞書式配列

目次

データアナリストへの道

少し数字に強い理系大学卒から駆け出しデータアナリストになるまでに、実際に読んだ50冊以上の本から厳選して、基本的な理論から実践的スキルまでを身につけられるようにデータ分析初学者向けにまとめました。>>記事を読む

辞書式に配列する場合の数

今回は辞書式に配列させる場合の数の問題です!

みなさん辞書を引いたことはありますか?例えば、

 ① あんこ
 ② カステラ
 ③ あんぱん

これを辞書式に並べると、① → ③ → ② の順番に掲載されていますね!

これと同じように、数字やアルファベットも辞書式に順番に並べることができます。今回はこの法則を用いた問題になっています。

順列の公式

\(n\) 個を並べる並べ方は、

 \(n!=n\times (n-1)\times (n-2)\cdots 3\cdot 2\cdot 1\)

辞書式に並べるコツ

最初の \(5\) つを並べてみる。

実際に \(5\) つほど並べてみると規則性が見つかります。どのように並べればいいのかわからない時は、やってみましょう。

辞書式に配列する場合の数の問題

\(a\), \(b\), \(c\), \(d\), \(e\) の \(5\) 文字を並べたものを、アルファベット順に、\(1\) 番目 \(abcde\), \(2\) 番目 \(abced\), \(\cdots\), \(120\) 番目 \(edcba\) と番号を付ける。

(1) \(cbeda\) は何番目か。

(2) \(40\) 番目は何か。

答案の例

(1)

\(a\) □□□□ となる場合の数は、\(a\) 以外の文字 \(4\) つの並び方なので、

 \(4!=4\times 3\times 2\times 1=24\)

\(b\) □□□□ となる場合の数は、\(b\) 以外の文字 \(4\) つの並び方なので、

 \(4!=4\times 3\times 2\times 1=24\)

\(ca\) □□□ となる場合の数は、\(ca\) 以外の文字 \(3\) つの並び方なので、

 \(3!=3\times 2\times 1=6\)

\(cba\) □□ となる場合の数は、\(cba\) 以外の文字 \(2\) つの並び方なので、

 \(2!=2\times 1=2\)

\(cbd\) □□ となる場合の数は、\(cbd\) 以外の文字 \(2\) つの並び方なので、

 \(2!=2\times 1=2\)

\(cbea\) □ となる場合の数は、\(cbea\) 以外の文字 \(1\) つの並び方なので、

 \(1!=1\)

\(cbed\) □ となる場合の数は、\(cbed\) 以外の文字 \(1\) つの並び方なので、

 \(1!=1\)

よって、\(24+24+6+2+2+1+1=60\) (番目)

(2)

\(a\) □□□□ となる場合の数は、\(a\) 以外の文字 \(4\) つの並び方なので、

 \(4!=4\times 3\times 2\times 1=24\)

\(ba\) □□□ となる場合の数は、\(ba\) 以外の文字 \(3\) つの並び方なので、

 \(3!=3\times 2\times 1=6\)

\(bc\) □□□ となる場合の数は、\(bc\) 以外の文字 \(3\) つの並び方なので、

 \(3!=3\times 2\times 1=6\)

\(bda\) □□ となる場合の数は、\(bca\) 以外の文字 \(2\) つの並び方なので、

 \(2!=2\times 1=2\)

\(39\) 番目は、\(bdcae\)

よって、\(40\) 番目は、\(bdcea\)

解説

( \(1\) ) 「\(cbeda\) は何番目か。」

\(c\) はアルファベット順だと \(a\) と \(b\) の次に続くので、

\(cbeda\) は、\(a\) □□□□, \(b\) □□□□ の後に並ぶことになります。

\(a\) □□□□ となる場合の数は、\(a\) 以外の文字 \(4\) つの並び方なので、

 \(4!=4\times 3\times 2\times 1=24\)

となります。また、\(b\) □□□□ となる場合の数は、\(b\) 以外の文字 \(4\) つの並び方なので、

 \(4!=4\times 3\times 2\times 1=24\)

となりますね。つまり、このあとに \(c\) □□□□ と続くため、少なくとも \(48\) 番目以降に \(cbeda\) があることになります。

次に、\(cbeda\) は \(ca\) □□□ の後に並びますね。

\(ca\) □□□ となる場合の数は、\(ca\) 以外の文字 \(3\) つの並び方なので、\(3!=3\times 2\times 1=6\) となります。

このあとに \(cb\) □□□ と続くため、少なくとも( \(48+6\) )番目以降に \(cbeda\) があることになります。

次に、\(cbeda\) は \(cba\) □□, \(cbd\) □□ の後に並びます。

今回は同じ文字がないので、\(cbb\) □□ と \(cbc\) □□ の並びがないことに注意しましょう。

\(cba\) □□ となる場合の数は、\(cba\) 以外の文字 \(2\) つの並び方なので、

 \(2!=2\times 1=2\)

\(cbd\) □□ となる場合の数は、\(cbd\) 以外の文字 \(2\) つの並び方なので、

\(2!=2\times 1=2\) となります。

先程までと同様に考え、このあとに \(cbe\) □□ と続くため、少なくとも( \(48+6+2+2\) )番目以降に \(cbeda\) があることになります。ここまでを整理すると、 \(58\) 番目までには出てこないことがわかりました。このあとは数え上げていくほうが楽ですね。

この流れでいくと、\(59\) 番目は \(cbe\) □□ の最初の辞書的な並びなので、 \(cbead\) ですね。

そしてその次が \(cbeda\) になるので、結果 \(60\) 番目ということになります。

( \(2\) ) 「\(40\) 番目は何か。」

( \(1\) ) と同様にして考えてみましょう。

\(a\) □□□□ となる場合の数は、\(a\) 以外の文字 \(4\) つの並び方なので、

 \(4!=4\times 3\times 2\times 1=24\)

これにより、\(a\) □□□□ の並びをすべて考えると \(24\) 通りであるため、\(a\) □□□□ の並びまでに \(40\) 番目の並びは表れないことになります。

確率の問題全般に言えることですが、似たような作業が複数回行われることが非常に多い分野ですので、今自分が求めたのは何の数字なのかを頭の中で言語化できるようにしておきましょう。解説に戻りますね。

次に、\(b\) □□□□ の並びを考えると、\(a\) □□□□ のときと同様、

 \(4!=4\times 3\times 2\times 1=24\)

となります。ここまでで \(48\) 通りあるので、\(b\) □□□□ の並びのどこかに \(40\) 番目の並びが表れることになります。

\(ba\) □□□ となる場合の数は、\(ba\) 以外の文字 \(3\) つの並び方なので、

 \(3!=3\times 2\times 1=6\)

となります。ここまでで( \(24+6\) )、つまり \(30\) 番目です。

\(40\) 番目はもう少し先ですね。

\(bb\) □□□ はないので、次は \(bc\) □□□ を考えましょう。\(bc\) □□□ となる場合の数は、\(bc\) 以外の文字 \(3\) つの並び方なので、

 \(3!=3\times 2\times 1=6\)

となります。ここまでで、\(36\) 番目です。

\(40\) 番目まであと少しですね。次に \(bd\) □□□ の並びを考えると、

 \(3!=3\times 2\times 1=6\)

なので、ここまでで \(42\) 番目ということになり、\(40\) 番目を超えてしまいます。

これにより、\(40\) 番目は \(bd\) □□□ の並びのどこかにあるということがわかりますね。

\(bda\) □□ となる場合の数は、\(bca\) 以外の文字 \(2\) つの並び方なので、

 \(2!=2\times 1=2\)

となります。ここまでで、\(38\) 番目です。ここからは数え上げでいきましょう。

\(39\) 番目は、\(bdc\) □□ の最初の並びですので、\(bdcae\) ですね。

よって、\(40\) 番目は、\(bdcea\) となります。

おわりに

今回は、辞書式に配列させる場合の数でした!

さいごまで読んでいただきありがとうございました!

このブログは統計学を学びたい学生/社会人向けに記事を書いています。

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